手のひら
遠くから眺めた
一人、一人の手のひら
力なく開いていたり
意志を持ち固く握られていたり
ぼろぼろで豆だらけだったり
うっすらと色白で綺麗であったり
いろいろな物語を持ち歩いていた
私は、どうなんだろう
何かを語り掛けているだろうか
眠れる君の頬をなぞり
溢れ出る不安に
影を伸ばす
好きな人
好きな姿
好きな寝顔
だからこそ
触れていないと判らない
そこに愛があるかなんて・・・
この手のひらが求めている
確かに
確かに
君の温もりを
よかった・・・
まだ・・・
まだ・・・
いつの間にか零れた涙
虚ろに開いた瞳に
ゆらゆらと映り込む
私
ゆっくりと伸びて来たそれに
甘えるように蹲る
胸の中に引き寄せられて
安堵する
鼓動が、こころをノックする
大丈夫?
大丈夫?
なんて、語り掛けてくれているように
だから
私は、この瞳を閉じて行ける
幸せなんだ
きっと、この時間が
by幻想師キケロw