灼熱
機械の駆動音だけが
鳴り響く山の中
機械の振動だけが
轟き伝う
尾根から見下ろす
孤独な世界
疲れた仲間は
項垂れているか
木陰に寝そべり
私だけが
背丈を越える草木と対峙する
刈り払っても
壁はどこまでも続く
刈り払っても
終わりは見えてこない
この月、初めての
夏らしい好天で
身体も
心も
意思も
灼熱の炎に焼かれるかのように思え
黒く
黒く
得体の知れない何かへと
変貌して行く
今だ小休止にも早く
腹を満たす飯の時までは遥か遠く
なぜ独り戦うのかすらも
次第に歪んだ思考に蝕まれ
理解できなくなってゆく
乱れる吐息と
滴り落ちる汗を拭いながら
無言で進んでいくのだ
若いからと背中を冷やす声
できるだろと胸に刺さる笑い声
仕事だと思えばこそ
耐えられると言い聞かせる
この状況に
私は満足しているのだろうか・・・
いや、奥歯がキリキリと悲鳴を上げ
眉間の谷が
より深くなっていく感触から
推測するに
この高速で周る刃を
あの首へ回してやりたいと
渇望している
不満足なのだ・・・
水が飲みたい
水が欲しい
だが、身体は燃えつつも休むことを知らず
その意思も止まることを知らず
ひたすらに
必死でここまで伸びたであろう
草木の努力を踏みにじる
私が居る
何もなければ
己の流れでできよう
何も無ければ
私もあの木陰の中に居よう
ただ、それを許す人が居れば、な・・・
虚ろに揺らぐ信念に
救いがあるとすれば
この切り刻む草木が
真紅の体液を噴出さないこと
もし
それが目の前に在ったなら
間違いなく
壊れているのは
機械よりも先に
私の方だっただろう・・・
by幻想師キケロw
昔の会社の話を、父より聞いて作詩しました。さすがに、今はこんなことする会社は無いだろう。もし在ったなら、殺人未遂だからね。wwwwww