しゅ
周囲を取り囲む山々は
まるで城壁のようだ
来るものを頑なに拒み
私たちを守っている
この地に
出現してから
幾月の時間が流れたであろうか
私からしてみれば
いまだ、一年も経てはいないと思うが
もう、
随分と視界が高くなった
気がする・・・
相変わらず
深深とした森の中
光が、小さな命の芽吹きに
一生懸命に手を伸ばしている
クスクスと
私はすまなさそうに笑った
生い茂る葉を揺らして・・・
ただ、、、
何となく
大地が揺れているように感じる
ここもまた、恒久の静寂ではなくなるのだろうな・・・
ついに
大きな土煙が見えた
重厚な無機物の音を携えて
小人たちが行進してくる
木々を寝床としていた鳥達は逃げ惑い
動物たちは
私の足もとを
駆けていく
夜がくれば
虫たちも声を潜め
不気味な声のみが流れている
夜明けが来れば
また、進み出す
それを繰り返し
目前にまで迫っていた
ただ、真っ直ぐに
真っ直ぐに・・・
私は、ただ切り倒されるその時を
待つ以外に出来ることはなかった
by銀幻のキケロw