迎え
夕闇がゆっくりと手を伸ばしている公園で
一人で泣いている
ただ、一人だけで声を押し殺して泣いている
どうしたの?怪我したの?どこか悪いの?
そう、問いかけたくもなるけど
駆け寄った小さな女の子が
その子の頭を撫でていた
何も言わず手を握り
その子を引いて帰っていく
姉弟なのか、それとも・・・
解らないが
こんな小さな子供が
素直に手を取り合って
助け合っている
並んだ二人の影が
グンと背伸びをして
僕ら大人より
ずっと、ずっと大人に見えたのは
どうしてだろう・・・
僕があの子達より子供だったから?
それとも
手を取り合うことをどこかに忘れてきたから?
まぁ、どっちにしろ
いつか、ああなってみたいものだ
素直に、泣いている誰かの目の前に
手を置ける自分に
なってみたいものだ
迎えにくる親達に
抱きつく子供たち
でも、その奥で
いつかの公園の男の子が居た
たった一人、小さな玩具を手にとって遊んでいる
チラチラと、玄関の外を見ながら
日が沈み
また、その道を逆戻り
街灯が幾つか付き始め
息が白み始める
さっきの男の子はどうしただろうか・・・
また、柵越しに覗いてみると
まだ、一人
静かに夜空を見上げていた
先生たちに頭を撫でられながら
その時だった
どこからか駆け足で近づいてくる音があり
あっという間に過ぎていった
小さな小さな影だった
大きな声で誰かの名を叫ぶと
男の顔が一瞬で笑顔になり
駆け足でその場を離れていった
また二人
立ち並ぶ街灯の下を家へ向かって
歩いている
今度は、お互い笑顔で楽しそうだ・・・
冷え込む空気とは裏腹に
心がポカポカと温まり
どこかに忘れていた君の温もりを思い出していた
そうか・・・
今度は僕から君を迎えに行けばいいんだ
そして、二人一緒に家に歩き出すんだ
笑いながら
byキケロw