幻想の旅人12 | 梟霊のブログ

梟霊のブログ

適当に詩をUPします。
評価に、興味なし
フクロウ大好き
きのこ大好き
山菜大好き
ハーブ大好き
とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

幻想の旅人12
 
 
不思議な世界
どこか遠くにあるのか
それとも
僕のとても近くにあるのだけれども
気がついていないだけなのか・・・
ひとたび瞳を閉じれば
僕は、空を飛んでいた
雲となり
雨となって地上に降り立った
今日の旅はどうやら循環のようだ
 
たった一粒の雨粒になり
僕は、大きな山どこかに立っている
どこかの木の
どこかの葉の上だ
どこだろう
そう思っているうちに
次々と緑の上を滑り落ちていく
地上にたどり着くと
そこはコケの上
ゆっくりと染み込み
僕は、地下の迷宮へ
 
だんだん遠のいていく地上の風景
真っ暗な世界で
木々の根は青白く輝きキラキラと光を放っていた
それらは
離れれば離れるほど巨大なクモの巣のようで
また
いつか見たシナプス形成のようだった
それぞれが光でやり取りし
情報を交換しているさまが
星星の点滅のように美しかった
 
不意にどこかにでた
真っ暗で何も見えなくなった
ただ、響く
雫の音
ポチャン、ピチョン
ピチャン、ポチョン
空洞の中をひたすら
落ちていく
そして
仲間たちと合流する
 
この中で長い時を過ごした
それでも
ゆっくりと
本当に
ゆったりと
流れがあった・・・
僕の出番になったとき
地上はどうなっているのだろう
希望と不安が入り交じる中
僕は、再び動きだした
こんどの流れは比較的早く
相変わらず見える遠くの光が
一種の宇宙を形成している
 
突然視界が開けた
そこは、始まりの岩の上
また落ちるのか・・・
染み出して
落ちてく
また潜っては
またどこかで
沸き上がる
久々に観る光は
久々に観る色は
とても、とても美しく
まるで知らなかったかのように
僕の瞳の中へ飛び込んできた
 
だんだん・・・
だんだん・・・
だんだん・・・
同じような旅をしてきた仲間が集い始め
木々の間をすり抜けていく
駆け足で
すり抜けていく
眺めることができず
次々と飛び込んできては
過ぎ去っていく風景
魚も、石ころも、光も
そらも、生命そのものも
過ぎていく
 
大きなところに出た
ゆったりと漂っている
もしかして
もう旅は終に近いのではないか
そう思えてならんかった
ぽかぽかと降り注ぐ
太陽の光
さらさらと輝く
月の癒し
幾たび、幾月を繰り返し
僕の体は
ふわりと中へ浮かび出した
次第に遠のいていく地上
霞み出す景色、思い出
巡り巡る命の循環
僕は、その中になぜかいたんだ
ふいに沸き上がる感情
押し寄せる感動
僕は、星そのものを抱きしめたかのように
思えた
 
僕は、空を飛んでいた
雲のてっぺんに立ち遠くを見据えていた
何もない空
でも、そこには巨大な輪が出来上がり
輝いていた
天使の頭上に輝く
輪のように
 
目が覚めた
とても不思議な感覚
今までどこにいたのだろう
あの流れている感覚が
未だに体をさすっていた
降り注ぐ朝日を浴びて
見上げた空に
夢で見た雲が一つ浮かんでいた
あぁ・・・
きっと僕は今まであそこにいたんだ・・・
僕は、じっくりとその雲が消える
その瞬間まで
眺めていた