神樹 | 梟霊のブログ

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とことん変り者なため・・・
絡み辛いこと必死
静かに、生暖かく見守ってください

神樹
 
 
暗がりに浮かび上がる
ほろほろと輝く
巨大な木
私が見上げても
上が見えることはなく
ただ
歪に曲がりくねった瘤だけが
張り出していた
 
全身を使って
抱いた
硬い皮の奥で
水が吸い上げられている
目を閉じて
感じる
彼が生き抜いてきた時間
そして
命の巡りを・・・
 
きっと私が知らない時の中で
彼は生まれた
兄弟たちと共に芽吹き
嵐の中
日照りの中
極寒の中
それぞれを支え合って生きて
生きたんだ
たくさんの兄弟たちの
死を感じながらも
生き残った者同士で
なんどもなんども
声を掛け合った
頑張れ
頑張ろう
生き抜こう
生きよう
一緒に行こう
でも・・・・
私の知らない時の中で
彼はひとりぼっちになった
今に至るまでずっと
さみしいとは思わないのだろうか
苦しいとは思わないのだろうか
生き抜いて
ここまで巨大になって
それでもただ一人生きていることを
彼はどう思っているのだろう
静かに命を紡ぎ続ける彼は・・・
どう感じて生きているのだろう
 
何もないところで
本当に一本立っているにすぎない
堂々とその腕を天空に伸ばし
がっしりとした根を降ろす
小鳥たちでは
余りにも広い空間
だとしたら
そこには誰がいるのだろう
葉枝から溢れる光を背にして
誰が訪れるのだろう
あの高い場所から
私たちを見下ろすために・・・
不思議な気配に包まれながら
私は、彼に問いかけ続けた
夏も
秋も
冬も
春も
彼に手をかざし
彼から溢れる光を浴びながら
 
私は、解らない
時を一周して
少し離れた場所から
この神樹を眺める
それでも
解らない
どうして
そうも胸を張って生きることが出来るのか
どうして
ほかの命を
優しく抱いてやることが
優しく見守ることが出来るのか
解らない
彼の孤独はそれ以上のはずなのに
なぜ
笑顔なのか・・・