「3つ目の嵐」の始まりから書いていくつもりでしたが、背景について補足を少しします。

 今回その舞台となってしまった自宅には、2000年に建て替えた後、父母と私の3人で住んでいました。建替費用も私と父が折半したため、建物については私と父が半分ずつ権利を持っていました。

 しかし、70歳の時に騙し討ちのように辞めさせられた(これは母からの伝聞です。真相はわかりません)兄弟とやっていた会社の役員をまだやっていることが判り、いざというときにこの家も抵当に入れられてしまってはたまらないということで、2年後くらいに父の持ち分は母に贈与という形を取り、母と私が半分ずつ権利を持つことになりました(父は「俺の家だ!」と大分抵抗していましたが、こちらとしては万が一の時のために名義変更であり、別に父を追い出すわけでもなかったので、いつも通り過ごしていたら、何も言わなくなりました)。

 ただ、土地の借地権はすべて父のものでした(なので、追い出されるなんて心配は必要なかったんですよね。単に名義上の問題でしたから)。

 つまり土地の借地権は父が、自宅の建物に関しては半分ずつ母と私が権利を持っていたことになります。

 そして父が亡くなり、自宅が建っている土地の借地権を母と私が半分ずつ相続することになりました。

 今回の騒動の中心となる自宅については土地の借地権&建物の権利を母と私が半分ずつ所有することになったわけです。

 この時、地主に母と私が借地権を相続することになったことと、今後の対応についてどうすればいいのかと話をしたのですが、その時は2030年に更新があるのでその時までそのままでいい、と言われました。

 そのため、借地人としての名義は亡くなった父親のまま、この嵐に巻き込まれるのは、長兄でも次兄でもなく、母と私になるわけですが、既にその時、母は認知症で何も判らなくなっているうえに、死にかけていました。

 もう、対応するのは私しかいないわけです。でも母が生きている限り、権利の半分は母が所有しているため、私だけでは何も動くことは出来ない状況でした。

 しかし、2023年4月23日(日)にその男が訪ねてくるまでは、2030年に更新するときには高齢者が住みやすいように少しリフォームをしようかな?どうすれば住みやすくなるかな?費用はどのくらいかかるのだろうか?なんてのんきに考えていたわけです。

 次週から、20203年4月23日以降の話を書いていきたいと思います。