(…前回の続き)
今回は日本語で自分の考えをまとめる練習について書きたいと思います。
前回までのブログに書いたように、TOPIKの作文問題はテーマ自体がかなり難しいので、韓国語で作文を書く前に日本語で自分の考えをまとめられるように練習しておく必要があります。
韓国語で作文を書くためには、次のような段階が考えられると思います。
1 テーマについて自分の考えを整理する。
2 指示された条件を入れ、自分の考えを導入ー展開ー結びの構成にまとめる。
3 日本語で文章を書いてみる。
4 韓国語の文章に書き直す。
1,2は日本語の作文の書き方と同じです。
3は練習初期段階には必要ですが、実際の試験では時間が限られているので、全文を日本語で書くことはできません。試験までには頭の中だけで考え、4に進むことができるようにしておく必要があります。
さらに、2の構成までは日本語で考え、3をとばして直接韓国語で書けるようになると時間にも余裕ができ理想的です。
作文は日本語も韓国語も同じで、これを書こう、こんな順序で書こうということが決まっていないと原稿用紙に向かっても何も書くことができません。
書いては消し、また考えて書いては消し…の繰り返しになり、焦れば焦るほど考えは浮かばず時間だけが過ぎていきます。
逆に、内容と構成が決まればどんどん書き進めていくことができます。ですから、4つの段階の中で特に重要なのは1と2だということになります。
前回紹介したTOPIK改編関連資の‘TOPIKⅡ書き取り答案作成方法’にも、次のようなアドバイスがあります。
これは[53][54]共通です。
・ 文章を書く前に「導入ー展開ー結び」の各段階をどのような内容で構成するのか,事前に概要を表にしておくと書くのに役立ちます。
私も1,2に重点を置いてTOPIKの作文対策をしました。
過去問を調べ、作文問題だけをノートにできるだけたくさん書き出しておいて、導入ー展開ー結びの構成も意識しながらテーマについて自分の考えを短くまとめる練習をしました。
難しいテーマについて考え込むと嫌になってしまうので、問題の下は自分の考えを書くための空欄にしておき、順番は関係なく思いついたときに書きやすいテーマから書いていくようにしました。
いきなり長文を書こうとすると何時間もかかってしまいますが、これなら時間はかかりません。
難しいテーマについてもコーヒータイムや運転中などに、ふと考えが浮かんでくることもあり楽しみながら学習することができました。
こんなふうに多くの作文メモを書いていると、テーマについての自分の考えを短時間でまとめられるようになってきます。
また、どんなテーマでも大体こんなふうにまとめればよさそうだという、自分のパターンも決まってきます。
メモも韓国語で書くようになると、どのテーマでも共通して使えそうな文法や表現をたくさん見つけることもできました。
こうしてメモの空欄が全部埋まったころには、これだけ多くの問題について自分なりの考えをもつことができたのだから、どんなテーマでも何かは書くことができる!と思えるようになってきました。
何かが書けるということと完璧な文章が書けることとは違います。でも、何も書かなければ点数はないのですから、これが大切なスタートラインだと思います。
自分が強く書きたいと思える内容や話がふくらんでいきそうな内容を選ぶと、いっそう勢いよく書き進めることができるので、メモの段階からそのことを意識するとよいと思います。
延世大に留学していた時作文試験の採点方法について気づいたことがありました。
採点された答案用紙を見ると、級のレベルに応じた文法や語句を多く使っていると点数がとても高くなり、逆に文字の間違いがあってもその減点はほんのわずかでした。
日本語の作文では、誤字脱字など細かいところが気になり、漢字が思い浮かばなかったりすると他の簡単な言葉に置き換えるなどしてミスのない文章を書こうとしますが、それとはずいぶん違うと感じました。作文そのものの目的が違うからなのでしょう。
TOPIKの作文も延世大学の作文試験と同じように採点基準が細分化されているので、完璧な文章が書けていなくても部分点を積み重ねていくことができるのではないかと思います。
‘TOPIKⅡ書き取り答案作成方法’には、次のように書かれています。
[34]
文を構成するときは,中級レベルに合ったさまざまな語彙・文法を正確に使用しなければなりません。できれば中級の上のレベルの語彙と文法を多く使用するとよいです。初級や中級の下のレベルの語彙と文法を使用して正確に書くよりも,間違いが一部あっても中級の上のレベルの語彙と文法を多く使用するのがよいです。
[35]
文を構成するときは,高級レベルにふさわしいさまざまな語彙と文法を正確に使用しなければなりません。中級レベルの語彙と文法を使用して正確に書くよりも,間違いが一部あっても高級レベルの語彙と文法を多く使用するのがよいです。
試験で一番に求められているのは正確さではないということがわかります。間違いを恐れないで書いていけばよいのです。
実際に作文を書く練習をすることも、もちろん必要です。2のメモと並行して進めていくとよいと思います。
私は、他の方と比べて多いのか少ないのかはわかりませんが、中級と高級の試験の時それぞれ4~5の作文を書きました。
最初は時間無制限でじっくり書き、試験が近づいたら一定の時間内にとにかく書き切れるよう練習しました。間違いはありますが短時間で一気に書けるようになってきました。
書くときに意識したことは、導入ー展開ー結びの構成と、文法や語彙の使用の二つです。構成はメモの段階で決まっているので、段落分けも悩むことなくできました。
レベルに応じた文法や語彙については、最初は調べながら意識して使い、作文を書き終わった後でどれだけ使うことができたかをマーカーペンでチェックするようにしました。
こうしてメモや作文練習をしていく過程で、試験でも自信をもって使えそうな表現も蓄積されていきました。
導入
-에 대하여 쓰고자 한다, 말하고자 하는 것은-다, -목적은…
展開
-다는 것이다, -다는 말이 있다, 아시다시피, -인것이다, 예를 들어, -와 마찬가지로 ,-와 달리, -에 비해, 내가 생각하기에는, -야말로, -다고 생각한다, 첫째-둘째-셋째, 게다가, -ㄹ뿐만 아니라…
結び
지금까지 -에 대해서, 이상의 내용을 요약하자면…
高級の時はスカイプレッスンの先生に添削していただき、とても勉強になりました。レッスン中に教えてもらいながら私が直していくという方法でした。
独学の方も作文だけは添削が必要だと思います。スカイプレッスンは必ずしも継続しなければならないわけではないので、TOPIKの作文添削の時だけスカイプを利用するのも一つの方法だと思います。
おまけ…
TOPIK作文の文末は‘-아/어요’(해요 ヘヨ体)や‘-ㅂ/습니다’(합니다 ハムニダ体)ではなく‘-(ㄴ/는)다’(한다 ハンダ体)で書く必要があります。慣れていない方は練習しておかれるとよいと思います。
現在/ 過去/ 未来
이다- 이다/ 이었다/ 일 것이다
하다- 한다/ 하였다(했다 )/ 할 것이다
되다- 된다/ 되었다/ 될 것이다
듣다- 듣는다/ 들었다/ 들을 것이다
있다- 있다/ 있었다/ 있을 것이다
없다- 없다/ 없었다/ 없을 것이다
좋다- 좋다/ 좋았다/ 좋을 것이다
기쁘다- 기쁘다/ 기뻤다/ 기쁠 것이다
(否定)
이다- 이지 않다/ 이지 않았다/ 이지 않을 것이다
하다- 하지 않는다/ 하지 않았다/ 하지 않을 것이다
있다- 있지 않다/ 있지 않았다/ 있지 않을 것이다
좋다- 좋지 않다/ 좋지 않았다/ 좋지 않을 것이다
최선을 다하시기를 빕니다.
最善を尽くされることをお祈りします(^-^)