ジャンル:SF
あらすじ(背表紙から):
It is the year 2522, and the planet Earth is dying.
The Artificial Ozone Layer is only 300 years old, but it is breaking up fast.
Now the sun is burning down on Earth with a white fire.
There is no water.
Without water, nothing can live.
Tree die, planets die, animals die, peoples die...
In a colony under the moon, people wait for news - news from home, news from the planet Earth.
And in a spaceship high above Earth, a young man watches number on a computer screen.
The numbers tell a story, and the young man is afraid.
The planet Earth is burning, burning, burning...
面白さ:★★★
※以下、結末まで話します。嫌な方は見ないでください。
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内容:
オゾン層がなくなり、太陽からの熱が直接影響を受けるようになってしまった地球。
2222年、困った人類は人工オゾン層をつくり、地球に緑を取り戻します。
さらに月や火星を人間が住めるように開発するなど、宇宙開発にとりくんでいました。
人工オゾン層は1000年耐久するはずでしたが、わずか300年後の2522年には、オゾンホールができてしまう事態に。
それに気づいたのは地球から500km上空に浮かぶ宇宙船OM-45のKiahと妻のRilla。
事態の解決を図るため、2人は地球に向かい、地球にいる総司令官に報告に行くことにしました。
しかし、地球総司令官のGogや妻のBelは私腹を肥やすのに必死で、人工オゾン層の修復への金を拠出を拒んだばかりか、KiahとRillaを牢屋に入れます。
実のところ、総司令官は月の開発にも、オゾンホールのせいで地球で起こりはじめてきている森林火災の対処すらも黙殺していたのです。
しかし、そんな総司令官に、オーストラリア方面司令官はGogとBelの暗殺を謀ります。
Belは銃殺したものの、総司令官はできず、逆に銃弾に倒れてしまいます。
KiahとRillaはこの混乱の最中、牢屋を脱出して、地球にいる何名かとともにある人物を待ちます。
なぜなら、総司令官は火星に恒久的な移住を考えており、地球を見捨てようとしていたからです。
森林火災が地球全体に広がっていく中、ようやくKiahらの前に現れたのは、
月の司令官でした。
彼こそ、以前いち早く人工オゾン層の異変に気づき、総司令に進言するも怒りを買って月に左遷された勇気のある男、さらにKiahの実の兄Adaiだったのです。
燃え盛る地球を見ながら、Kiahらを乗せた宇宙船は、月へ向けて脱出したのでした。
感想:
これ、最終的な結末は触れられていないのです
つまり、
Gogは火星に脱出できたのか
燃え盛る地球はどうなったのか
今後、月に向かったKiahらはどうなったのか
については読者の想像にお任せ的な感じです。
Gogらは火星に移住し、このまま年月が経ち、やがて月に住む地球人と火星に住む地球人が覇権を争いあう・・・という未来も想像できます。
宇宙戦争ですね(笑)
しかし、現実的なところ、
本文では火星は未だ人が安心して住めるような状況まで開発は進んでいないということをAdaiが語っていたので、おそらくGogは火星で死を迎えるか、もしくは燃え広がる地球の中で脱出できずに死ぬかどちらかかな~と思います。
うーん、SFっていえばSFなんだけど、本当の意味でのSFを楽しめるのはこの分量では少なすぎるのかなぁという気はしました