こんにちは。卵巣がん体験者の会スマイリーの片木美穂です。

 

4月20日にスマイリーのメルマガ会員対象に勉強会を開催する予定です。

 

テーマは「卵巣がんの遺伝について主治医と話し合うための心の準備」

 

実はこの勉強会を行うにあたり「きっかけ」がありました。

 

卵巣がんはステージ3、4の患者さんに対しては維持化学療法に「オラパリブ」を使うか「オラパリブ+ベバシズマブ」を使うか、「ニラパリブ」もしくは「ベバシズマブ」を使うかを判断するために「がん遺伝子検査(*)」を行います。

 

*「がん遺伝子検査」:1つまたは少数の遺伝子変異を調べ検査結果をもとに治療薬を選ぶ検査です。卵巣がんの場合はBRCA1/2遺伝子変異がある場合はオラパリブ、HRDの場合はオラパリブ+ベバシズマブ、HRP(BRCAでもHRDでもない)場合はニラパリブもしくはベバシズマブを選択します。

 

もしも、がん遺伝子検査においてBRCA1もしくはBRCA2という遺伝子に変異がある場合は、患者さんの希望も尋ねたうえで、その遺伝子変異が先天的なもので親子間の遺伝が関連しているものか、後天的な遺伝子変異で遺伝をしないものかを調べることができます。

 

しかし、早期の卵巣がんに対してはこれらの検査は行われておらず、2020年4月にすべての卵巣がん患者を対象に遺伝性乳がん卵巣がん症候群ではないか検査を受けられるようになっているものの、まだまだ医師にも患者さんにもその情報が行き渡っていません。

 

ある日、早期の卵巣がんと診断されて治療を受けたある患者さんからオンライン上のコミュニティの場で「遺伝性のがんかどうか調べたい」という相談を受けました。

彼女は主治医にも相談をしているようなのですが、先延ばし先延ばしにされている印象でした。

そこで簡単に遺伝性のがんかを調べるメリットとデメリットをお伝えしたところ「そういう話を聞きたかった」「わかりやすい」とコミュニティで一緒にやりとりをしていた他の患者さんからも言われて「患者の目線からきちんと教えてもらいたい」とリクエストをされたのです。

 

説明がわかりやすいと褒められ、豚もおだてりゃ木に登る・・・ではないですが、勉強会の日程を調整して準備を始めたのですが、まあああああああああああああああああああ大変。

私自身も何度となくHBOC(BRCA1/2変異を有する遺伝性乳がん卵巣がん)についての講座やがんゲノム関連の講座を受けてはいますが「人に伝える」ことは一切していないので、過去に学んできた勉強会や学会でメモしたものを引っ張り出してきてはいるのですが・・・引用論文をメモってなかったり、どの先生の勉強会でその話を聞いたのかメモっていなかったりして・・・出典や根拠がわからないものもいっぱい。

改めてHBOCのガイドラインを引き引きして調べ直し、学び直している状況です。

 

今日は日曜日ですが、朝7時過ぎに家族を仕事で送り出してから掃除洗濯をすませ、8時ごろからスライドを作り出し・・・という状況です。

果たして20日土曜日までに間に合うのか・・・1ヶ月以上かけてちまちまスライドを作ってきてはいるものの、今回は本当に間に合わないから勉強会延期とかなるんちゃうかと思うくらい切羽詰まってます。

とりあえず家族が帰ってくる18時ごろまでがんばって作業続けます・・・。

 

結局平日はほぼほぼ相談に費やされ、土日が勉強会のスライド作りなどの作業になるのは患者会あるあるかもしれないですね。
こういう生活を18年続けてきてるんですねぇ・・・(しみじみ)。