自分がゲイと自覚し始めたのが16歳。
そこから20年以上経ちました。
私、カナダで同性婚をしているものの、親には自分がゲイであることをカミングアウトしておらず、葛藤があったことも過去にはありますが、今は自分の中で特に大きな問題とも感じていません。
さて。
親以外の人にカミングアウトをしたことがあり、今日はその体験を書いていきたいと思います。
<初めてのカミングアウト>
初めてカミングアウトした相手は、高校のスクールカウンセラーでした。その時の体験は過去ブログに記載しています。ブログを読んでもらうとわかるかもしれませんが、正直あまり良い思い出というのはありません。
<2人目のカミングアウト>
少し前に、高校時代に写真部に入ったという話をしましたが、写真部で仲良くなった部長(女子)が、私の2人目のカミングアウトした相手です。
高校卒業後も連絡は定期的に取り続け、私がカナダにきてからは、帰国するたびに日本であっていました。 また、彼女は今、アメリカのミシガン州にご主人の都合で滞在しており、先日、トロントまでお子さんを連れて遊びにきてくれたぐらい
高校当時、本当に仲良くて、放課後に2人で教室でただおしゃべりしたこともよくありました。 その彼女にカミングアウトをした私。
お友達としては初めての相手です。
その時、私は
「俺、バイかもしれない」
というカミングアウトでした
ゲイではなく、『バイ』という、ダメージが少なそうな言葉を選び、また、『かもしれない』と、不確かです感をアピール。苦笑
もし、拒絶された時のこと事を考えて、こう言ったのかもしれません。
彼女は
「あ、そうなの!?」
と、何も変わる事なく、恋愛の話や、興味のある事については、いい意味で気を遣うことなく聞いてくれたのがとても嬉しかったです。
<3人目のカミングアウト>
実家を離れて大学時代は、割と初めからゲイである事を隠したりはしてないなかったので、わざわざカミングアウト的必要はなかった覚えがあります。 さらーっと伝えて、相手もサラーっと受け入れる感じ。笑
なので、3人目の、勇気が必要だったカミングアウトの相手と言えるのは、姉。
19歳、大学1年生の夏休み、初めて私は大失恋をします。 付き合う時間は短かったけれど、あれほどつらい失恋というのは初めてでした
友達に話を聞いてもらっても悲しさが消えず、そこで私を子供の頃から知っており、恋愛もそれなりに経験してきた姉に話を聞いてほしかったんだと思います。
場所は友達宅。
1人でいるのが辛かった私は、お友達の家に泊めてもらい、リビングに布団をひいてもらって寝ようとしたけれどまったく寝れず、そこで姉に携帯電話のメールでカミングアウトをした覚えがあります。
そしたら、電話がかかってきて、泣きながらお話し。
泊めてくれてた友達は、そんな私の背中をさすってくれていました。
これ以降は、恋愛の話なども姉にするようになりました。
家族で唯一私がゲイであること、結婚していることを知っている人物で、家族ないの立場で言い争ったり、disagreeすることもありますが、それでも、1人しってくれているのと誰も知らないのでは、色々違っていたと思います。
<4人目のカミングアウト>
4人目のカミングアウトの相手は、初めての男友達。 高校時代の同級生で、大学は別々になりましたが、それでも定期的に連絡はしていたんです。
夫と結婚が決まって、日本に帰国した時、その子とご飯を食べることに。
割と保守的で、日本の社会に馴染むことに、なんの問題もないタイプの彼。
そんな彼だから、どういう反応かな・・・
と思ったものの、ま、言ってみようと、
「実は俺、ゲイで、今度、カナダで男性と結婚することになった。」
と伝えました。
地元の居酒屋だったかな。
驚きはしていましたが、嫌悪的な反応ではありませんでした。
どちらかというと、どう反応していいかわかんない感じだったと思います。
その後も、日本に帰国するたびに会って、また夫と日本に行った時も、彼を交えて3人でご飯を食べにいきました。
LINEのやりとりを見てみると、最後に会ったのが2019年の5月。
2020年に、あけましておめでとうの挨拶をしたものの、その後、パンデミックが始まり、連絡が途絶えています
今回の一時帰国に際し、連絡してみようかなとちょっと思っています。
元気してるのかな?
私は、幸せなことに、カミングアウトをして、拒絶された経験や、ひどいことを言われたという経験はありません。
私がゲイであることを知っているストレートの友人も、なんの隔てもなく仲良くしてくれています。 拒絶されたくないから、カミングアウトする相手を選んでるということもあるかと思いますが。
カミングアウトは、したけりゃしたらいいし、したくなければしなきゃいいというのが、今の私の考え方です。
と言いながら、誰しもが気軽に、なんの恐怖心なくカミングアウトができる世の中だったらな・・・と思うこともあります。
そこで作ったのがovrseeのLGBT留学。
せっかくのカナダ留学、自分らしく生活したいという気持ちを応援するプログラムです。
LGBTQ2+のスタッフがいるので安心して相談できる語学学校の紹介、またホームステイ先も、LGBTQ2+である事で差別などされない、隠さずに生活できる環境というのを用意しています。
もちろん、生徒さんの了解なしに語学学校やホストファミリーにアウティングすることはありません。でも、生徒さんが望むのであれば事前に伝えることもできます