Twitter(現X)で、アカデミー賞におけるアジア人軽視問題が流れてきました。
最優秀助演男優賞を受賞したロバート・ダウニー・Jr.
最優秀女優賞を受賞したエマ・ストーン
この2人が、受賞の際、ステージ上でオスカー像のプレゼンターだったアジア人俳優を、無視したような態度が原因です。
私、アカデミー賞を実際見てたので、長くなりますが状況を説明していきますね
今回のアカデミー賞俳優女優部門は、過去の受賞者5名がまずステージに紹介され、今回ノミネートした5名をそれぞれ紹介していくところから始まります。
そして、過去の受賞者の5名のうち、昨年の受賞者が代表して今年の受賞者を発表するという流れです。
去年の最優秀助演男優賞はキー・ホイ・クァン、最優秀女優賞がミシェル・ヨー。
キー・ホイ・クァンが、ロバート・ダウニー・Jr.の名前を読み上げ、ステージにあがってくるロバート・ダウニー・Jr。
オスカー像を渡すキー・ホイ・クァンとは目も合わせずオスカー像を受け取り、他の2人とはぐーっパンチするロバート・ダウニー・Jr。
そしてスピーチに入っていきます。
これが、まるでアジア人を無視したようにみえんでしょう。
私も、「あー、ちょっと無視気味」
とは思いました。
でもでも
はじめに言ったように、ステージには過去の受賞者が5人いました。
ロバート・ダウニー・Jr.がアイコンタクトを取ったのは5人のうち2人なので、無視したのは、キー・ホイ・クァンでけではなく、その他2名も無視されているわけですね
なので、キー・ホイ・クァンがアジア人だからこのような行動になったという理由ではなく、私個人的にはロバート・ダウニー・Jr.がキー・ホイ・クァンに対して友情、また同僚として尊敬や敬意の気持ちががないからなのは?と感じ、どちらかと言えば、つけ上がったような風に見えました。
もちろん、ロバート・ダウニー・Jr.自身、長い俳優のキャリアで初受賞なので興奮していて、周りが見えなくなっていたという事も一因だと思います。
次に、エマ・ストーンの状況。
ミシェル・ヨーがエマ・ストーンの名前を読み上げます。ドレスのジッパー部分が壊れてる!と嘆きながらステージに上がるエマ・ストーン。
ここで、ミシェル・ヨーは、自分が本来手渡すはずのオスカー像を、エマ・ストーンのお友達のジェニファー・ローレンスからもらったほうが嬉しいだろう!と思って(ミシェル・ヨーのSNSで本人が説明済み)、オスカー像を隣にいたジェニファー・ローレンスに渡しつつ、オスカー像はエマ・ストーンの手元へ。
この状況が、まるでミシェル・ヨーを無視したように見えたかもしれませんが、ここだけで判断してはいけません
オスカー像を手にした後、エマ・ストーンは、観客に背を向けた状態で、ステージ上の5人全員に目をくばり、それぞれとハグ・または握手するような様子が見れるんです。
もちろん、これにはミシェル・ヨーも含まれています。
一部だけ切り取って、事実と異なるように見えるようにするのは、最近の世の中の悪い癖・・・。
実は、音楽の祭典、グラミー賞でも、実は似たようなことが起こったんです。
最優秀アルバム賞を受賞したテイラー・スイフト。
この発表を行なったのが、セリーヌ・ディオンだったんです。 難病を抱え、しばらく表舞台から見なくなったセリーヌ・ディオンがサプライズ登場
セリーヌ・ディンがテイラー・スイフトの名前を読み上げ、ステージに上がるテイラー・スイフト。
しかし、セリーヌ・ディオンに対して何のアクションもなく、像をもらってスピーチに入るテイラー・スイフト。
これが、「セリーヌ・ディオンに対して何の尊敬もない」とSNSではお怒り祭り
その後、テイラー・スイフトのPRチームは、2人がハグしている写真を直後に投稿。チームテイラー、ダメージコントロールが早い。笑
なので、アジア人だからこうなったと言うわけではなく、白人同士でも起こることというのをまず理解していただきたい。
それなのに、今回のアカデミー賞での出来事が、これが「アジア人に対する差別」と言われてしまっているのか。
それは、アジア人として、他の人種の人から、無視・軽視されるというのが、日常的にあるということが鍵だと思うんです。
私自身、カナダで生活していて
「あー、これ、自分が白人だったら、こんな対応受けてないんだろうな」
と思ったことが何度もあります。
これは私だけではないはず。そして、黒人の人や、ヒスパニックの人も、同じように感じる事があるでしょう。
日本国内でもあると思います。同じアジア人でも、日本で「日本人じゃないからこういう対応を受けた」という経験のある人はいるはず。
でも、悲しいかな、他人を変える事はできません。
コントロールできるのは、自分の行動と感情だけ。
なので、こういった対応を受けた時は
「今日、なんか嫌な事あったのかな」
「お給料下げられたのかな」
「私の良さに気づかないなんでもったいない」
というふうに考えるようにしています
何が言いたいかというと、
① 全体像を知らずに、一部の状況だけをみて、悪と判断するのは危険だという事。
② 何度も軽視された経験から、トラウマ化してしまう事。
③ トラウマを対処・克服する力を身につける事。
③ 自分が加害者になっていないか?と自分自身の行動も合わせて見直す事。
これらが大事なんじゃないかなと今回の出来事で思いました。
ながーくなってしまいましたね。
最後まで読んでくれた方、ありがとうございました