MM Romanceというジャンルの小説が好きという話を過去に何度かしたことがあると思います。
ご存知のない方に、MM Romanceとは男性同士の恋愛小説のことで、日本でいうBL小説に近いでしょうか。
BLとはBoys Loveの意味ですが、MMはMan & Manを意味しています。
さて、どの小説もまず本文に入る前に、
Trigger warning
の記載を目にすることが増えました。
Trigger Warningとは日本語でいうと事前警告を意味します。
よくあるTrigger Earningは
・家庭内暴力
・精神的・肉体的虐待
・流産
・(家族や友人の)死
でしょうか。
この小説には、こういった内容が含まれていますよと事前に伝えることによって、これらにトラウマにある人はこの本を避ける、または注意して読んでくださいねという警告になります。
例えば、身内に不幸があったばかりで落ち込んでいる時に、登場人物の死が含まれている本を読んでしまい、さらに落ち込んでしまうということもあるでしょう。
また、子供の頃に虐待を受けた人が、これらを読んで、自分の体験がフラッシュバックしてしまう。
そういった事を事前に防ぐために、筆者がTrigger Warningを書いてくれているということになります。
私、日本にいた時からBL小説から、一般的なミステリーなどの小説を好きで読んでいたんですが、Trigger Warningを目にした覚えがありません。 最近は日本の小説は読んでいませんが、今はあるのかな?
また、先日、いつも聞いているPodcastの新しいエピソードが配信されていたので、聞く前にちらっと内容を見ていたら
Trigger Warning : This conversation talkes about weight loss and disordered eating.
と記載がありました。
警告:この会話には体重減少と摂食障害の内容が含まれます。
という意味になります。
摂食障害に悩んでいる人にとって、他の人の話を聞く事が良いこともあると思うんですが、過去の摂食障害のトラウマを引き起こす事になるかもしれないので、それを懸念してのTrigger Warningですね。
さらに、カナダで見るテレビでは、放送の前に
Viewer discretion is advised.
というのが表示されることがよくあります。
「視聴者の判断でご覧ください。」
という警告です。
“This program contains violent content which may be too intense for some viewers. Viewer discretion is advised.”
「この放送は、暴力が含まれており、視聴者にとっては刺激が強すぎるかもしれないので、ご自身の判断でご覧ください。」
とか、
“The following program contains mature situations/themes and is intended for an older youth audience"
「この放送は、大人向けの内容が含まれており、成人に向けて作成されています」
など。
性的なシーンなどが含まれている場合はsexual contentが含まれているという事が記載されています。
小さな子供がいる場合には、こういった番組は避けた方が良い場合もあるでしょう。
こういった警告を見るたびに、
「視聴者・読者のことをよく考えてるなー」
と思う私。
もちろん、何も知らずに見ることの面白さというのはあると思います。
でも、PTSD(Post-traumatic stress disorder )を抱えている人も世の中には多くいて、彼らのためにも、こういった事前警告というのはとても重要だろうなと感じます。