鈴木 剛介
THE ANSWER

読みやすさ ★★★★☆


これは・・・

超問題作ですね。


出た時は相当反響あったんじゃないでしょうか??


帯にあるように

空前の哲学エンタテイメント小説!」


なんですが、

哲学の手順とか全部ぶっ飛ばしてます。


だけど、なんか納得しちゃいました。


例えばこんな調子です。


こどもに「なぜ人を殺してはいけないの?

と聞かれたら、なんて答えましょう?


「捕まるから」とか言ってみるのもありですが、

結局ほんとに説得力のある答えなんか出てきません。

(哲学をちゃんと勉強したら出てくるのかも??)


だけど、著者は

人を殺してはいけないと決めたから

っていうことだけで成り立つんじゃないかと言っています。


うーん単純明快。

ぼくはこれで、腑に落ちましたがどうでしょう?


決める」ということがすべての鍵を握ります。

真理が横たわっているのではなく、世界を自ら規定するのです。


それから

世界平和=同一の意思決定プロセスを共有した世界全体の組織化

であるとしたり・・・。

もし実現したら、確かに平和になるかもしれませんね。


とにかくぶっ飛んでます。


構成も、小説風で、主人公が恋人や恩師に当てた手紙

という体裁をとっています。

ちなみに主人公(著者)は結構イッチャッテル感じです。


刺激が強いのがお好きな方にオススメ。

そうでない方も、一読する価値は大いにあると思います。


ソフィーの世界と思うなかれ!って感じです。



松浦 英行
今日はこれをやめてみよう!―「心のクセ」が変わる不思議な方法

読みやすさ ★★★★★



○○しなければ・・・

○○するのが常識


などど、自分の考え方に縛られてしまうときがありませんか?


自分で、そうしたほうがいいと思っていたのに

気がつくと重荷になっている・・・。


この本は、そんながちがちになった心を

すこし、ほぐしてくれる不思議な力を持っています。



中には「○○をやめる」という言葉が50個近く並んでいます。


その中からいくつかあげてみますと



・「最後までやる」のをやめる


・「大人」をやめる


・「何でもプラスに考える」のをやめる


・「正しさにこだわる」のをやめる


・「人生で学ぶ」のをやめる



どうです?


「え?それやめちゃったらやばくない?」

と思いますよね。


でもそれぞれに続く文章を読めば

なんか腑に落ちちゃうんです。


それで、自然体な気持ちになれます。


どうでしょう?


今日は「精一杯がんばる」のをやめてみては・・・。




「おちまさとプロデュース時間の教科書」をつくる会
時間の教科書―おちまさとプロデュース

読みやすさ ★★★★★


おちさんは148時間生きている

とサイバーエージェント藤田社長の言葉が

帯に書かれているこの本。

社会人になって一ヶ月、学生だったこれまでとはまったく違う

スケジュール管理をしていかねば・・・と手に取りましたが

まさに時間管理術の決定版です!

これさえあれば、他の時間管理の本は要らないんじゃ・・・

というくらいの完成度です。

プロデューサーとして著名なおちさんは

やはり頭一つ抜けていますね。

時間に関しての「既成概念」をぶっ潰してくれます。

構成は

第一章 時間を正しく捉える

第二章 時間を上手に操る

第三章 人生の時間割を考える

第四章 時間使いの実践技術

第五章 まだまだ知っておきたい時間の話

となっています。

なかでも画期的だなと思ったのが

第二章の「時間を上手に操る」の中で出てきた「時間を歪める」という概念です。

これは「時間を巻く」の次に出てくるのですが、「時間を巻く」ことは時間管理の最も一般的な方法です。

これに対して「時間を歪める」とは、自分の都合のよいように予定を移動させたりすることを指します。

なかなかこのステップが難しい・・・と思います。

もう一つおもしろいなと思ったのが

第三章で出てくる「出世は時間を巻く」です。

え?出世と時間術とどう関係があるの?と思ったのですが、

例えば

『得意先新規開拓のために、大企業のA社とコンタクトをとらなくてはいけないとき、

まず調べ物をして、担当部署かどこかを確認し、電話をかけ、趣旨を説明し、なんなら要点をまとめたものをファクスかメールで送りつけつつ、商談のアポを取り付け、先方の会社に出向き、説明し、説得し、値段の交渉をし、投げかけられた質問事項を持ち帰って上司と相談し、返答し、今度は上司連れでの商談をセッティングし・・・』

という例をおちさんは挙げ、

『もし、あなたがこのA社の役員と対等に付き合える立場にあれば、こんな段取りを踏まなくてもよくなる』といいます。

つまり、出世は時間を巻く究極の形なのですね・・・。

ちなみに、本という物体として見たときも相当の完成度だと思います。

編集者として一つの目標です。

北村 慶
貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント―ノーベル賞学者とスイス人富豪に学ぶ智恵

読みやすさ ★★★★☆



資産運用とかしていかなきゃいけないような雰囲気がありますね。

でも、

「投資するとしても、毎日市場をチェックしたりと

結構時間かかっちゃうんじゃない?やったとしても

片手間で儲かるもんでもないでしょ?」

と疑問に感じたりしませんか?

株などの投資についての本で目に付くのが

「短期間で○億円儲かる脅威の投資法」だとか「△年で◇倍になる脅威の投資法」

なんて謳い文句の本ですね。

でもこの『貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント』

の著者は、そのような投資法を批判します。

上記のような本は、デイトレーディングに代表される短期の投資法で儲けよう

という姿勢で、これはサラリーマンや主婦などにとっては負担が大きすぎる

というのです。

常に市場の動向が気になってハラハラ、ドキドキし

クオリティ・オブ・ライフの低下を招くだけだということです。

これに対して著者が進めるのは、2030年単位でのインベストメント(長期投資)

です。

年金の受給額が減る可能性がある現在20代から40代の人は、

年金だけでは2000万から3000万円の

老後の生活費が不足する恐れがあるそうです。

これが「年金ギャップ」です。

ですから投資の目的を、これから生まれるであろう「年金ギャップ」

を補填する資産を得ようということに設定してあります。

つまり

60歳のセカンドライフのスタート時に、

現在の貨幣価値ベースで20003000万円程度のお金を

老後の豊かで安定した生活のために準備する

ことが目的となります。

ということで、短期的に勝つのではなく、長期的に「負けない」投資方法となるのです。

なぜ、長期投資がいいのかというと

主に、長期的に運用することで投資結果のブレが小さくなるからです。



そして、ポートフォリオを組むことで、負けない投資ができると主張します。

ポートフォリオは、例えば20代なら「株式65% 債権20% 不動産10% 現金5%」

といった割合で分散して投資するというものです。

このあたりの詳細な投資方法は実際に読んでいただくとして、

投資になんとなく抵抗のある方でも、「これなら検討してみようかな」と思えます。

コンセプトのしっかりした、芯のある本だといえるでしょう。

茂木 健一郎
ひらめき脳

読みやすさ ★★★★★


今ブレイク中の脳科学者、茂木健一郎先生が最近

新潮選書から出されたのが、この「ひらめき脳」です。


どんな内容かというと・・・


わかりやすかったので、裏側の帯に書かれてる見出しをあげてみます。


・ひらめきの脳内メカニズムは?

・創造の瞬間に脳が喜ぶのはなぜ?

・ひらめきが生まれやすい環境とは?

・記憶・感情・学習との関係は?

・ひらめきをこの手につかむには?

・人生を変える、「アハ体験」とは?


アハ体験」って気になりません?


僕はこの言葉、茂木さんの造語かと思っていたんですが

きちんとした脳科学の用語なんですね。


何かを考えていて、頭の中がもやもや、ちりちりしてきて

脳が一生懸命に活動しているんだけど、一向にわからない。

そんな状態から、ハッとひらめき、その見つけた答えが

「これだ!」と強く思える。


それが「アハ体験」だそうです。


「アハ体験」が起こるときには脳内でドーパミンが放出されます。

ドーパミンは「うれしいこと」を表現する脳内の神経伝達物質らしいです。


つまり・・・「アハ体験」は気持ちいい!ということですね。


たまには難問に向かって「う~ん」と頭をひねり続けるのも

悪くはないようです。


その他、どんなときにひらめきがおこりやすいか。

アイデアを思いつくためには何が必要か?

など、アイデアを求める人がまさに知りたいことが書かれています。


しかも、脳科学の根拠が示されていることで説得力もあります。


茂木さんの他の本は比較的難しいものが多いのですが、

これはとても読みやすいので、はじめの一冊としてはおすすめです☆


本川 達雄
ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学

読みやすさ ★★★★☆

「ゾウもネズミも一生のうちに心臓が打つ回数は同じだ。」

といったことで有名になった記憶があります。


副題にある「サイズの生物学」のとおりに

サイズという視点を通して、生物をそして人間を理解しようというのが

この本のねらいです。


その最初の例として提示されているのが

サイズによって時間は変わる」です。

時間は体重の4分の1乗に比例するそうです。


・・・具体的には体が大きくなれば何をするにも

時間がかかるということです。

心臓の打つスピードも、成長のスピードもです。


例えば、ネズミの寿命は数年、ゾウは100年近く生きます。

ここで著者はこう述べます


「物理的な時間で言えば、ゾウのほうが圧倒的に長生きである。

しかし、もし心臓を時計として考えるならば、ゾウもネズミも

まったく同じ長さだけ生きて死ぬことになるだろう。

小さい動物では体内で起こるよろずの現象のテンポが速いのだから、

物理的な寿命が短いといったって一生を生き切った感覚

ゾウもネズミも変わらないのではないか。」


人間は自分たちが考えた「時間」という概念が

すべてに当てはまると信じている傾向があります。
1日は24時間で・・・というものですが


しかし、実はこの「時間」にもヒトという生物の持つ

サイズが関係しているのではないか?
時間のほかにも人間の考え方、行動はヒトのサイズ

影響されているはずだ、と著者は言います。


そして、動物のサイズがいかに生き方に影響するかを示すために

様々な興味深い例を取り上げていきます。


最後に著者はこう締めくくっています。


「都会人のやっていることははたしてヒト本来のサイズに見合ったものだろうか?

体のサイズはそう昔と変わらないのに、思考のサイズばかりが

急激に大きくなっていく、それが今の都会人ではないだろうか?

体をおきざりにして頭だけどんどん先に進んでしまったことが、

現在の人類の不幸の最大の原因だと私は思っている。」


自然を離れ、生物としての感覚を忘れてしまったということでしょうか。


人間を動物として捉えなおす生物学に新たな視点を見ました。




齋藤 孝
三色ボールペン情報活用術

読みやすさ ★★★★☆


斉藤孝氏が『三色ボールペンで読む日本語 』の続編として出したのが
この『三色ボールペン情報活用術』です。


斉藤さんは「『いつか使うだろう』とおもって溜める情報
というのは基本的に何の役にも立たない。」と言います。


まったくおっしゃるとおりです。。


斉藤さんは「情報とは活用法あってのものだ」と強調します。


情報を「整理」しただけでお蔵入りさせてしまうのではなく、
整理」と「活用」を同時に行わなければ意味がないというのです。


そこで提案するのが、本や資料を読む際に
三色ボールペン」を使う方法です。


これは客観的に最重要なものには、まあ重要なものには
主観的に大切だと感じるものにはで、線を引いたり囲ったりする。
というものです。


赤、青が客観的に重要なところに引くのに対して
緑は、自分の主観に基づいて自由に引くことが出来ます。


三色で引くことで、主観と客観を分けて考えることが
できるようになるんですね。


僕自身もこの方法を試してみて、いつもはごちゃごちゃになってる
主観と客観を意識しながら資料が読めるようになりました。


そうすると資料の理解度が格段に違うのです。


「面倒だし、線を引くだけでそんなに効果があるの?」
と疑問に思われるかもしれませんが・・・
実際にやってみるのが一番!


まず、最初に38~41ページでやり方を読んでから、
この「三色ボールペン情報活用術」そのものを三色ボールペンを使って
読んでみてはいかかでしょうか?


やみつきになりますよ☆


西松 眞子
好かれる技術

読みやすさ ★★★★★



「もし自分の知らないうちに誤解を受けて、嫌な印象をもたれていたら・・・」


・・・怖いですよね。


実は人間の印象を決めるのは五感のうちで
83%視覚が占めているんです。


自分で言った言葉が、意図していなかったように伝わったりすること
がありますよね。


そんなときは、原因は言葉の内容にあるのではなく、視覚が伝える情報
(体の様子や、空間の状態)に問題があるのかもしれません。


「好かれる技術」では、視覚による判断の材料になるもの
つまりボディランゲージに焦点を当てて、好感を持たれる
方法を紹介しています。


構成は
1章 腕は語る           ・・・握手・指先の使い方・腕のメッセージ
2章 顔は語る           ・・・スマイル・うなずき
3章 胴は語る           ・・・会話中の姿勢
4章 脚は語る           ・・・座り方・ウォーキング
5章 目線・距離・空間は語る    ・・・アイコンタクト  
6章 ファッション+カラーは語る
となっています。


これらの技術をマスターすれば、いるだけで、通り過ぎるだけで
その空間があかるくさわやかになる、そんな人になれるのです!


あなたの周りにも「なんかあの人オーラあるんだよなあ~」
って人いませんか??


もしかするとその人はボディランゲージの達人なのかもしれません☆

高山 直
EQ こころの鍛え方 行動を変え、成果を生み出す66の法則

読みやすさ ★★★★★


「この人としゃべるといつも元気になるなあ。」って人いますよね。

逆に「なんかこの人としゃべるとテンション下がるな~。」

という人もいますね。


これって「EQ」という能力に関係してるらしいです。

EQとはIQに対比して使われる言葉で

感情に関する能力」のことです。

上の例で言うと、前者が「EQの高い人」後者が「EQの低い人」になります。


そもそもEQが高いと、どんないいことがあるの?というと・・・

自分の感情を上手くマネジメントして、自分自身を奮い立たせるだけでなく

周囲にもいい影響を与える」ことが出来るようになるのです。


そんな素敵なEQ、IQと違ってトレーニングによって

誰でも高めることができるそうです。

この本では、EQを高める66の法則を教えてくれます。


その法則は例えば・・

・気持ちを表す「言葉」をたくさん知る

・「前向きな言葉」「肯定的な言葉」をたくさん使う

・「ありがとう」を一日に10回いう

などです。


これを2週間続けると、自分の行動が確実に変わるそうです。


自分も、周りもHAPPYになるのなら・・・試してみる価値はありそうです!





鈴木 孝夫
ことばと文化

読みやすさ ★★★★☆


1973年第一刷ながら2005年に61刷されているという超ロングセラー本。


主に日本語と英語を比較しながら、普段当たり前に使っていることばの定義・

文化的な背景を解き明かします。


次のように興味深い事例がたくさん紹介されています。


英語の「lips」と日本語の「くちびる」では指している部位が厳密には違うのです。

英語の「lips」は赤い部分だけでなく、口の周りの比較的広い部分を指します。

ですから、英語においては『くちびるにひげが生える』という表現も起こりえるのです!


他に非常に一般的な例として、

英語では一人称がほぼ「I」で通用するのに対して

日本語では「僕は~」「私は~」「おとうさんは~」など、対話者との関係で一人称が変化しますね。


言葉の定義には非常に文化的な背景が強く、

異なる言語の単語を一対一で当てはめることに

そもそも無理があるということですね。


1970年代に書かれたにもかかわらず、現代にも共通の問題が平易な言葉で解説されています。


「ことば」について考えるときの基本書として、最適だと思います。