今年のセンバツが絶対的な優勝候補がいない事を
象徴するかのように連日の接戦、死闘に熱狂!!
あまりに凄い試合の連続に正直驚きを隠せません。
第1試合 実力伯仲!強豪校に強い清峰は春も健在!!
清峰(長崎) 3 - 2 東海大相模(神奈川)
全く実力は五分。
ピッチャーが非常によく、まさに投手戦。
また再試合か?と覚悟したが、清峰勝利は
やはりキーマンを完全に押さえ込んだところだろう。
清峰はチームの大黒柱・有迫投手、
東海大相模もエースである高山投手が激突。
立ち上がりは両投手は自滅で1失点ずつしたが、
その後は完全に立ち直り、緊迫した投手戦に。
犠牲フライで勝ち越しの1点を清峰が先にとったら
8回の裏に4番の意地がついに!
東海大相模・田中大二郎選手がタイムリーで同点に。
延長に突入するとまったく試合は動かない。
まさに投げ合い。球場もピリピリしてくる。
13回の裏に東海大相模がサヨナラのチャンスを迎えるが、
5番、6番を抑えてピンチを免れる。
そう、キーマンを抑える、ここがポイント。
超強力打線の中軸を封じ込めることで
自分たちに流れをもってくると思った。
その流れは下位打線での勝ち越し点を生み出す。
7,8,9番で見事に1点を奪う。
その9番が投げ続ける有迫投手がタイムリーを
打ったことが清峰勝利を確実にした。
その裏の反撃は全く寄せ付ける気配もなかった。
三者凡退でまさに大接戦・延長14回の戦いに終止符をうった。
昨夏も優勝候補を次々と倒したチーム。
春も強豪校を倒して波に乗るか?!
第2試合 本当に締まった試合。1チャンスを生かせる強さ。
PL学園(大阪) 1 - 0 愛知啓成(愛知)
1時間28分。
あまりにも引き締まった試合過ぎで呆気にとられた。
両チームともチャンスを生かせたか?
全く同じ2度のチャンスがあった。
愛知啓成の場合はノーアウト2塁の場面が2度あった。
そしてそれを殺したのは愛知啓成自身。
1度目は送りバント失敗のサードタッチアウト。
2度目は牽制二塁塁上でタッチアウト。
どちらかで1点、でなくてもチャンスを広げれたら
少しでも流れが作れたのかも?
PLの場合は1回表に1アウト1,3塁。
そこから抑えられての無得点だったのだが
これが大きく響き9回まで全く打てなくなった。
しかし2度の相手のチャンスを免れたPLは
じわりじわりと次の自分たちのチャンスを伺う。
そして9回に2アウトながら3塁。
最後の最後に手繰り寄せたチャンスに
7番仲谷選手が気迫でセンター返し!これできまった。
愛知啓成の力は本物であった。
手堅い野球で強豪の愛知県のチームを次々に倒した力は
甲子園でも発揮できたと思う。
一方のPL学園は大味でなく緊迫した1点ゲームを
勝てたのは本当に大きい。
こういう勝ち方を出来るチームは本当に強いと思う。
このゲームは後々PL学園にとって大きな1勝であろう。
第3試合 乱打戦を制した両チームが大接戦を演じる!
今治北(愛媛) 3 - 4 秋田商業(秋田)
両チームとも初戦が乱打戦を制して勝ち上がっただけに
このゲームも荒れに荒れるであろうと予想していた。
ところが試合展開は全く予想されない方向に。
今治北・西原投手、秋田商業・佐藤洋投手。
両投手の投げあいになり、全く打線は動かない。
6回、秋田商業はチャンスを生かしての突然の怒涛の攻撃!
この回に3点をあげて、今日の佐藤洋投手の出来から
秋田商業の勝ちは見えたな~ってのんきに思っていた。
野球の怖いのは1プレーで流れが変わる。
その1プレーが9回表、今治北の攻撃で起こった。
ショートゴロをトンネル。。。この1プレーからすべては始まる。
次の打者はサードゴロ、それを暴投。オールセーフ。
次に代打の打者がタイムリーを放ち、1点を返すと、
2アウトにされようが、まさかがまだ絶対あると思った。
そのまさかは凡フライが風に流されてポテンヒットに。
一気に同点。。。またまた緊迫した試合模様に。。。
しかし逆に最後の最後はこの1プレーの怖さは今治北に。
12回の裏に頭部直撃のデットボールを西原投手が与える。
倒れる打者。臨時代走が送られる。これで完全に動揺してしまった。
犠打を決められそしてタイムリーを打たれとあれよあれよと
サヨナラ負けを喫した。
ほんと1プレーの怖さ。それを自分達には味方にもなるのだが
敵にもなるという野球の怖さが表れた試合であった。
第4試合 感動の試合。まさに激闘、
計24回のドラマの終焉は?!
早稲田実業(東京) 4 - 3 関西(岡山)
終わった瞬間感動のドラマを見終えた様であった。
本当にこれぞ「死闘」というのであろう。
あまりのも凄さに圧倒された二日にわたる戦いであった。
昨日打たれた悔しさを跳ね返したい二日連続の先発
となったのは関西・中村投手。
早稲田実業は公式戦初登板の塚田投手をあてて
昨日一人で投げきった斎藤投手を少しでも休ませる。
早稲田実業が先制の1点をとった裏の守備から
その斎藤投手を登板。チームを支えるエースにかける。
エースの意地の登板、関西打線は打ち崩せない。
そうなってきた5回表、その斎藤投手が自分で
追加点になるホームランを放つ!!
これで早稲田実業は逃げ切ろうと守りに守る。
しかし7回にその守りが崩れ、エラーで出塁を許すと
関西はここぞとばかりにチャンスを生かす!
続く熊代選手がフェンス直撃のツーベースで
待望の1点を挙げて、追い上げ体制を整えた。
そう、これでペースが関西に一気に傾いたのだ。
守備の乱れが出始めた早稲田実業は8回裏にも
サードが暴投でランナーを出してしまうと
5番の下田選手が逆転のツーランホームランを放つ!
やはりエラーからの失点が。。。
7,8回両方とも疲れが見える早稲田実業守備陣。
そこから流れは変わる。。。
関西は2試合で初めてリードを奪い逃げ切りに。。。
第3試合の総評でも書いたが、1プレーで流れは。。。
ということは自分達の味方にも敵にも。。。
それがこの試合でも本当に大事な局面で起こった。
9回表1アウト1塁。
6番船橋選手が、ライト前ヒットを放つと。。。
ライトがボールをまさかの後逸。。。
ランナーはもちろん船橋選手も一気にホームイン。
これでまたしても早稲田実業が再逆転!!
勝利目前、そこで大事に処理しなくてはいけないのを
本当に焦ったのであろう。。。
あまりにも大きな1プレー。。。
意地の関西は9回裏に2アウト満塁で昨日の殊勲打を放った
4番安井選手を迎えたのだが、最後の最後は
キャッチャーファールフライでゲームセット。。。
二日間にわたる24回の試合。
最後までドラマを見せてくれた。
本当にここまで凄い試合になるとは思わなかった。
両チームに感動をありがとうと心から言いたい。
素晴らしい試合、高校野球の感動はここにある!!
~第8日目感想~
感動、それに尽きる。
高校野球に関われる喜び。
それはこういう感動を伝えれるところにあると思う。
あまりの凄さに多くは語らないが、
観ていた人々は今日の試合すべてから
何らか心に響くものは得たのでは?と思います。