街中を足早に歩いていた。
杖を手にした白髪の男性が私を呼び止めた。
キンプクへ行くにはどういったらいいのか道を尋ねられた。
洋服が垢抜けていて田舎の紳士でないことは一目瞭然だった。
あずさに乗って東京から松本市へ来られた。
その目的が知りたくて一緒に美術館の手前まで歩いた。
満蒙開拓団の初年兵として徴兵され、700名の隊列を組んでこの国府の通りを浅間まで行進したのだと。
だから今日は歩いてみたかったそうです。
目的地の手前でその紳士はお昼を一緒にどうですか?と誘ってくださいました。しかし、私も用事が有るのでとお断りいたしました。
時間がなかった。
東京へ行ったら寄らせて頂きますからと約束し、名刺を頂く。
名刺には
『出会う人も
めぐり逢う人も福の神』
と肩書きに書かれてあります。
粋な紳士でした。
また、今度デート致しましょう♪
