どうも( ^_^)/
狂ったように水回りの掃除をした者です。
発作的にやりたくなります。
メンタルがリセットされて
いい感じだったので映画を観てきました。
公開延期が続いている中、
これを滑り込みで観られて本当に良かったです。
パラサイト 半地下の家族
「寄生虫(パラサイト)っていうより、
むしろゴキブリだな」
嘘と策略で取り入った家主が旅行に行っている間、
豪邸を好き勝手に使う“半地下”のキム一家。
いざ予定外に帰宅され、
片付けに散り散りになるシーンで、
失礼ながらそう思いました。
多分、
動きにそういうディレクションを
されていたと思われます。
「警備員の仕事に
大卒が五百人応募する」
と劇中で言われる韓国社会を
面白く哀しく描き切り、
世界中の共感を集め、
カンヌのパルム・ドール、
そしてアカデミー賞まで獲った怪物映画。
ブラックなコメディとしても百点満点だし、
まったく笑えなくなる終盤の展開も百点満点。
全方位に隙が無さ過ぎて、
「そりゃそうだよな」
と脱帽するしかありませんでした。
個人的に見事だと思ったのが、
キム家に“寄生”される
パク一家が、何の落ち度もない
善人だということです。
人遣いは多少荒いが、
金払いも良く、
家族思いで、
ちょい天然でもあり、
とかく、嫌味な人間ではないのです。
対するキム一家は、
職と金欲しさに他者を陥れて、
犯罪行為を繰り返してパク一家に取り入ります。
けど、
「金は無いけど気は優しい」
なんてファンタジックな存在ではないにしろ、
家族仲は非常によろしい。
ただの嘘つきならすぐボロが出るところを、
長男のギウは学歴は無くても勉強はできるし、
長女のギジョンはデザイナーとして高いセンスを持っているし、
母チュンスクは家事全般がこなせる元スポーツ選手で、
父ギテクは運転手として、そつのない働きができます。
なのに彼らは無職の半地下暮らし。
“半地下”というのは、
韓国で実際にある低所得者向け住居で、
ひとたび大雨が降れば便所の水があふれだして
水没する劣悪な環境です。
パク家と何が違うのか。
「運も実力の内」的な世界観の歪みが、
もっともむごたらしく露出した
格差だと言えます。
喜劇は、
もっとも笑えない形で幕を閉じるのが
一番面白いと思います。
この映画の最後は、
本当に本当に、笑えないほど笑えます。