イタいって、英語でなんていう?~ウディ・アレン/ブルージャスミン | ライブハウスの最後尾より

ライブハウスの最後尾より

邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/

 

 

自信がない者です。

 

 

いわゆる、自己肥大な痛々しさを絶妙に表現した“イタい”という言葉、ダウンタウンの松本さんが広めたと思っているのですが、自信がありません。

 

 

調べれば分かることですが、それはしない。特にこの映画とは関係ないからです。

 

 

イタい女と、軽く笑い飛ばせない映画でした。

 

 

ブルージャスミン/Blue Jasmine

 
 
樹木希林さんは、結婚という行為を評して「自分はこれくらいの人間だと納得するためのもの」と言いました。これは確実な記憶があります。

 

 

身の丈なんぞ犬にでも食わせておけとも思いますが、この言葉にも一理あります。何事も挑戦は大事だし、それでいて諦めが肝心なのです。

 

 

夫の詐欺が明るみに出て、裕福な社交界(ソーシャライトというそうです)から叩き落されたジャスミンは、再起を誓って様々な行動に出ますが、そのどれもが微妙にずれている。

 

 

インテリアデザイナーの職を得るための講座をネットで学ぶためのパソコン講座に通う、なんていう果てしない遠回りを大真面目に始めてしまう。金がないというのにファーストクラスに乗って、妹の安アパートに転がり込む。パーティで偶然会った政治家に嘘八百を並べ立てて取り入る。

 

 

何の才覚もないのにプライドだけが大きくなってしまった人間の痛々しさが良く出ているシーンたちです。自分に相応しい居場所は庭とプールとテニスコートがついたお屋敷か超高級ホテルにしか無いと信じ込んでしまった人間の憐れさが伝わってきます。

 

 

俺はこの映画をコメディの棚に並べたTSUTAYAを恨みました。笑えないぞ。笑うしかないってか。それはごもっとも。

 

 

ジャスミンというキャラの鏡として、ワーキングクラスで男をとっかえひっかえしている妹のジンジャーが出てきます。男運の悪さや、頭の軽薄さ加減では姉といい勝負ですが、子供が二人いてそれなりの家と収入、悪くはないと思う。幸せは人の心の数だけあります。

 

 

樹木希林メソッドを採用すれば、ジンジャーの方がより良い人生を送れそうな気もします。それにしたってジャスミンに救いがなさ過ぎる気がしますが。

 

 

自分をあまりにも低めに置いてしまうのも問題です。自尊心がなくなってしまいます。人生に多少のイタさは必要なのかもしれません。

 

 

考えれば考えるほど絶妙な言葉です。これをあらわす英語はあるのでしょうか。

 

 

それも調べません。英語に訳せたとして、この映画とは特に関係がないからです。

 

 

20130208123729.jpg