どうも( ^_^)/
劇場版はまた映画カテゴリとして別枠で書くつもりの者です。
ガールズ&パンツァー
とにかく、創作は『いかに削るか』であることを痛感したTVシリーズでした。
視聴者に引っ掛かりを残す設定は用意しておきながら、全部作中で説明しない。何故なら、下手に詳細な理屈をつけてしまうと、そこで浮かび上がってくる矛盾や違和感で立ち止まってしまう人たちが出てきてしまうからです。
だから、ガルパンは語らない。語られない。語りかけることを是としない。
・語られないガルパンその一
(^ω^ 先生、いくらなんでも、戦車からあんだけ身を乗り出しているみほが無傷でいられるのはおかしいんじゃないですか。
「この作品に出てくる女の子たちは一人として怪我をしない。いいね」(75mm砲を突き付けながら)
(^ω^; イエッサー。
・語られないガルパンその二
(^ω^ 先生、みほの部屋に招かれたあんこうチームのメンバーが「可愛い」と称した部屋に満身創痍のテディベアが置かれていますが、何の説明もないので怖いです。
「劇場版と設定資料集で保管したまえ。でなければ記憶から抹消せよ」(88mm砲を突き付けながら)
(^ω^; イエスマム。
・その三
(^ω^ 先生、キャラ名が変です。覚えきれません。
「何もおかしくはない。ダージリンもオレンジペコもカチューシャもノンナも左衛門佐もエルヴィンもおりょうもねこにゃーもキャラに合致したネーミングだ。OVAも併せて三周もすれば君も調きょ……慣れてくるだろう」(122mm砲を突き付けながら)
(^ω^; イエスドゥーチェ。
・その四
(^ω^ 学園艦って、どことなくマクロス―――(機銃が一斉掃射される音)
・その五
(^ω^ 先生、蝶野教官がぶっ潰した学園長のフェラーリは―――
「レオポンさんチームが直した。多分」
(^ω^ すげぇな自動車部。
とても牧歌的で、可愛らしい絵柄の王道スポーツものといった風情にもかかわらず、終始こんな感じです。細かいことは置いておいてぐいぐいと引っ張られていくストロングスタイルな魅力があるアニメ作品でした。
戦車で撃ち合うという男のロマン的な要素と、挫折とアイデンティティの喪失と孤独に悩む主人公が緩く繋がった仲間たちと絆を深めていくという友情物語をミックスさせたのも良い。輝かしい青春は、いつ誰が見ても面白いはずです。
導入では、クラスメイトの沙織と華が転校生のみほに話しかけるところから戦車道を巡る一連のストーリーが転がり始めますが、個人的には、戦車が好きだから故に孤独だった優花里が、みほと対を為すもう一人の主人公的な役割を担っているように観ていました。
とにかく登場人物が多いので、憶えるのが大変です。けど、先ほど優花里について書いたように、それぞれのキャラクターの視点で物語を観ていくということが可能なくらい、懐が深い作品です(個人的に、いつまでも覚えられなかったのがバレーのアヒルさんチーム。さすがに東洋の魔女は知識が無かったです)。
最後に、最終二話について「まるでライスボウルみたいだ」と思ったことについて書きます。
ライスボウルとは、当ブログでも取り上げたことがある通り、国内アメフトの日本一を決める試合のことです。
個々の能力と経験知の高さでもって確実に攻めつつも同点に追いつかれたシーガルズと、明らかな劣勢から奇策で追いついたファイターズという感じ
確か去年は最初から全開の奇策で行ったファイターズがシーガルズを惑わしリードするも、最終的に追いつかれ逆転された展開でした
それを踏まえて今回は割りかし正攻法で行くのかな、と思いきやマンガみたいなことをやってきやがりました(褒め言葉)
徐々に意外且つ緻密な作戦が書かれた分厚い本を開いていく不気味さを感じる関学大ファイターズに期待です
と、約四年前の俺自身が書いているように、王道の戦術で迎え撃つ実業団王者に、意表を突く作戦で立ち向かう大学王者の構図は、そのまま、劇中の黒森峰女学園(主人公の姉が所属する高校)と大洗女学園(主人公の高校)の決勝戦と同じだと思いました。
この熱い11話、12話の展開を見るだけでも価値のあるアニメです。是非観てみてください。