大谷を出さなかった監督の名采配~SMBC日本シリーズ 日本ハムファイターズ×広島東洋カープ | ライブハウスの最後尾より

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どうも( ^_^)/

 

 

結局、六戦全部観た者です。

 

 

【日本シリーズ】日本ハムが10年ぶり3度目の優勝!8回に中田が決勝押し出し四球

 

 

終わってみれば得点差のついた第六戦、とはいえ、七回までは非常に締まったシーソーゲームで、緊張感のある好ゲームでした。

 

 

三勝一安打一打点のバースがMVPあり得るかなと思いましたが、そこまでのサプライズはなく、順当にといった感じで獲得したレアードのHRで試合は決まりました。

 

 

しかし、あそこに至るまでに、西川と中島という一、二番コンビが鬼のような出塁数を叩きだしていたことは、触れておかなければならないでしょう。

 

 

五戦のサヨナラグランドスラムで、完全にゾーンに入った西川と、どんな攻め方をしても必ずファウルで粘って四球をもぎ取ってくる中島のバッティングは、完璧でした。手が付けられないとはまさにこのことです。

 

 

対する広島も、破壊力のある上位打線と強力な投手陣を持って、本当に良いチームになっていたシーズンの感覚をそのまま持ち込んで、面白いシリーズにしてくれていました。

 

 

惜しむらくは、三戦目以降、エルドレッドがほぼ完全に封じられてしまっていたことでしょうか。この試合も四番に据えましたが、新井だったら、なんてことを考えてしまうカープファンも多いでしょう。

 

 

12球団随一の救援陣が二度のサヨナラ負け、今回もジャクソンが打たれての敗戦と、競った終盤で、先に点を取られてしまっていたのも痛かった。

 

 

とはいえ、外国人選手以外、ほとんど生え抜きの選手が揃うカープは、ちょっとやそっとで戦力が大幅に落ちるということは無いでしょうし、来年も十分に優勝の最右翼として君臨しているでしょうから、諦めずに、また日本一を目指していって欲しいです。

 

 

と、試合の寸評はこんなもので、俺が書きたかったのは、栗山監督による大谷の起用法についてです。

 

 

第六戦に先発しないことは、予想ができました。投手としての調整がまったくできていない状態で、クライマックスシリーズから、先発投手なのにフル回転で試合に出続けている大谷には、明らかな無理がたたっていました。

 

 

ポストシーズンという、すべての目標である大事な試合とはいえ、大谷は、今後十年のプロ野球を担って行ける存在です。できれば、日本で二刀流を続けて欲しい選手です。

 

 

その大谷を、どんなに点差が離れていても使わなかった。ネクストバッターズサークルに置いて、中田の打席で四球を誘うという“見せ大谷”に使うだけに留めた。その決断が素晴らしかったと思います。

 

 

プロスポーツ選手に、使い潰す、という面があり得ることは承知しています。プロでも何でもない高校野球の現場ですら、それが若干問題になる程度にまで行われている。だからこそ、それをしない勇気を持ってくれた栗山監督に、賛辞を送りたいのです。

 

 

本当におめでとうございます。日本野球の至宝を我慢して使わないでいてくれて、ありがとうございました。