Happy tear~上前津MusicBarBOB 『鳥の巣ボーイズナイト〜渡部生誕祭〜』 | ライブハウスの最後尾より

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邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/


まだ今年の話だというのに、自分が誕生日に何をしていたのかまったく思い出せない者です。


きっと渡部さんはこの38回目を忘れないことでしょう。


渡部裕也&須澤紀信主催
 鳥の巣ボーイズナイト~渡部生誕祭~
   上前津MusicBarBOB



当ブログでも何度か取り上げているアコースティックライブ。主催は若手&ベテランの天パコンビが信頼する盟友たちを集め無駄に長いお喋りと投げっぱなしの紹介でダラダラと盛り上がる企画を、今回は渡部裕也さんが完全に私物化し、己が生誕を祝わせるために集めた三組のミュージシャンたち+須澤紀信くんと予想以上に感動的なイベントに仕上げていたので良いアーティストたちを紹介するついでに書いていきます。



林祐詩(はやし ゆうた)


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絶対に一見して読めないけど、覚えてしまえば忘れない、ついでに検索も容易い弾き語りアーティスト。


ルーパーと呼ばれる、ステージ上で鳴らした音を録音して繰り返し流すことができるエフェクターを使ってアコギ一本でグルーブを聴かせる緻密な楽曲も良かったけど、俺は歌い終わりにちょっと語尾が上がるセクシーな歌声が好きでした。





七月の最後には名古屋でワンマンだそうです。丁寧に積み上げられた言葉の世界も魅力的なので一度聴いてみてください。



andRE(アンドレ)


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一発で読めないその二。大阪から来てくれたツインギター&ツインボーカルの男性デュオ。まるでBobが小粋なバーのように思える(まぁ、バーなんだけど)洒落た雰囲気を持つ楽曲でした。


どうやら前日から渡部さんの家に泊まっていた様子。ミュージシャン同士のこういった交流は話の種が尽きないものですが、基本的には二人が渡部裕也というしゃべくりアーティストに“呑まれる”展開が多いようです。容易に想像ができる。





オープン前から主催者が喋りまくるというおちゃらけた感の多いイベントですが、一度ステージに立つと完全に落ち着いた空気感を醸し出す―――かと思いきや歌詞を噛むという魔物が住む鳥の巣。それもまたライブの暖かな味なのでめげずに来てください。



高崎太志


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数か月ぶり二度目の登場。日常感のある、だけどそこから数ミリ浮遊したような癒し系の歌声が特徴のミュージシャンだと以前紹介しましたが、今回は少しアッパーな太志が見れました。たった二度目で馴れ馴れしく呼び捨て?ハハッ、聞こえんな。





今年二月にスガシカオさんの弾き語りワンマンツアーのオープニングアクトを務めたことに関連した紹介をされたことを引き継いで“夜空ノムコウ”を演奏しながら登場したノリのいい高崎さんにはしかし、今回一番の大役が回ってくるのであった(渡部裕也さんのアクトへ続く)



須澤紀信


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自分だけの言葉を持ち、それを伝えられる説得力を持ったシンガーソングライター。その伸びやかな歌声には微かなノスタルジーがあって、自然と人を感動させられる歌を持っています。





そうして歌い続けた四曲目、突如レパートリーにないアルペジオを弾きながら即興で兄さんと慕う渡部さんへの誕生日おめでとうソングを発表。多分におふざけと照れが入った、なかなか微笑ましい一幕―――


――――に渡部裕也、不覚の号泣ッ!!!!


説明しよう!渡部裕也は恐らく名古屋でぶっちぎりナンバーワンの涙腺ユルユルアーティストなのであるッ!!


雰囲気のあるバラードでも何でもないのに!その場に思いついた歌詞を和やかに歌っただけなのに!!ていうかメインイベントはまだ先にあるのに!!!


まさかのッ!!!!フライングッッッ!!!!!


そんな空気で、鳥……じゃない、トリの渡部さんへと続いて行きます。


渡部裕也


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誕生日に集まってくれたミュージシャン仲間やお客さんたちを見て泣いていました。終わり。


いや、それはあまりにひどいので続けますが、結構久しぶりに見る号泣ぶりでした。


伝説の伏見ハートランドワンマンでの初っ端から泣きっぱなしで一曲目を二小節くらいしか歌えなかった時と同じく、開幕ぶっ放し涙と鼻水の超特大100%OFFサマーセールです。


もう誰か発信では無く、自分のMCで感極まってしまっているのだからどうしようもない。美容院に行ったけど一日で元の鳥の巣ヘアーに戻った髪質と同じく、自分自身でコントロール不能と化した感情を喉を詰まらせながら歌に変えていっていました。


その中盤で歌われた“ミスターハッピーティア”という彼自身を表したような楽曲がハイライトでした。笑顔と共に流す涙は最も幸福です。


さて、大盛り上がりのライブも終わると、会場が暗くなる。そして、蝋燭に灯をともしたケーキを持った須澤紀信が登場。


「俺の時はケーキもない」とネタ交じりで愚痴っていた渡部さんへの今日一のサプライズに花を添えるのは、何故か主催者の誕生日の度にケーキを食べさせる役に任ぜられる翌7月4日が誕生日の高崎太志。不思議な縁です。


38歳。俺の年齢からみても一回り上で(恐らく干支も一緒)、ずっとずっとずっとずっと歌い続けて辿り着いた場所は本人の思い描いていたものだったのかは分からないですが、一人のファンである自分に問えば、ここに渡部裕也というミュージシャンがいてくれて本当に良かったと思っています。


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