水風呂にハマる者です。
何だか身体が薄青色に透明化してスッキリするんです。健康に良いかどうかは知らない。
実体験を伴った感覚は、机の上で積み上げた知識に勝る。ただ、個人の感覚でしかないので一般化できない。故に、客観的には『個人の体験』なんてあまり意味がないものですが、客体的に生きていける人間もいないのです。
何が書きたいのかというと、最近全然外に出ていないなってことです。動かせる身体があるのに太陽の下に出ていないのは大変に不健康であると思い、出かける予定を立てます。それまでの無為に過ごした日々は水にでも流そう、丁度お風呂に張ってある。
しかし、基本的にぼっちである俺に行けるところというのは多くない。ライブハウスか路上ライブくらいしか無い。だから両方行ってきました。
今回は、そういう二日間を、いかにもウェブログらしく日記のように振り返っていきたいと思います。
7/4 渡部裕也Presents『三ツ星スタジオ』
伏見ハートランドスタジオ
彼の誘いはいつも前日です。前日まで明日の予定が空いている人間は多くないはず、しかし現にこうして暇な金曜夕方を過ごすということがフィックスされている俺という人間がいる限り、あのモジャモジャ眼鏡のミュージシャンは自分の誕生日当日に自分の主催するライブの告知メールをせっせと送る作業を辞めないだろうし、そういうギリギリ感が渡部裕也というアーティストの魅力でもあると思います。
今回のライブ『三ツ星スタジオ』とはこのブログに書いたように、渡部裕也さんが選りすぐった“三ツ星アーティスト”たちを集めてオーディエンスに最高の料理=音楽を提供してお腹いっぱい胸いっぱいになって頂こうという企画で、今年で音楽活動15周年、37歳になったアラフォードリーマー渡部裕也とガップリ四つで対バンできる至高のミュージシャンたちが集まってくるライブです。
今回は三人×45分というコンパクト且つ充実の内容。一人ずつ聴いていきます。
・瀬戸山智之助

大阪からやってきたギター&ピアノの弾き語りアーティスト。ジャンルはアコースティックポップですが、ギターのバッキングが上手くてロックンロール的なノリを持っています。
聴くのは二回目。高音から低音まで柔らかく出てくる歌声が特徴で、初見が多いオーディエンスにも物怖じせずみんなでシンガロングしようという意欲的なパフォーマンスが良かった。
名古屋でのライブは月に一回ほどだそうですが、どんどん来て欲しいです。
・片山新助

夏の群青の空のような突き抜けるハイトーンボイスが特徴のピアノ弾き語りアーティスト。大阪からきたそうですが、奈良にも住んでいたそうで、ブッキングした渡部さんは東京で出会ったそうです。
その渡部さんが「衝撃を受けた」と語っていた通り、歌も演奏も抜群に上手いミュージシャンで、バラードオンリーのセットリストを飽きさせず伝えきれる求心力がありました。
以前は大阪のピアノポップバンドあすなろのVo&Piano.として活動していて、その時の映像も見つけたんですが今の感じとは少し違うので敢えて貼りません。名古屋にはあまり来ていないそうですが、気配を感じたら是非聴きに行ってください。
・渡部裕也
敢えて書きましょう。
特にインディーズのアーティストのライブの観客はその人を“聴きに”は来ていません。
俺も含めた彼ら彼女らは、ミュージシャンの演奏を“観に”来ます。
音楽性、演っているジャンル、演奏の技巧、歌の上手さ、それは二の次です。フロアのオーディエンスは、まず第一にステージに立つアーティストが今までどんな“生き方”をしてきたかを見ようとする。そして現在進行形の“生き様”を見て、そのアーティストの良し悪しを判断する。
なんならライブハウスという場所は、ステージに立ったアーティストが自らの音楽活動にどれだけ真摯に向き合って真剣にやってきたかを試される場所であるのかもしれません。
最初から全力、MCでも気を抜かず笑いを取りに行き、喉が嗄れ切ってアンコールができなくなっても本編は限界を通り越してシャウトし、歌いちぎる『ミュージシャン・渡部裕也』の姿と生き様は、きっと平日夕方からハートランドに集まった人全員が感じたと思うし、きっと離れないと思う。
≪三十路がなんだってんだ/四十路もどんとこい!≫
二十代の時に書いたこの歌が、何より変わらない歌を変わらない姿勢で歌い続ける渡部さんを救っていると思いました。
その生き様、しかと見ました。写真を撮り忘れてしまうほど見ました。
そして帰宅。いつものように一宮駅に降り立つと

路上ライブをやっている人がいました。
かつては俺もこのあたりでよくやっていました。一度に5、6組のアーティスト・グループが集まることもありましたが世代の引継ぎが全くできず、波が引く様に―――いや、そんな綺麗な話じゃない。ノリで始めた大学サークルが自然消滅するようになくなっていきました。
俺にとって路上ライブというのは初めて同好の士を得た場所であり、大袈裟ではなく人間らしい生き方ができるようになった場所ですので、三十路のオッサンのような郷愁も手伝い、じっとその新参ストリートミュージシャンみや美さんの歌を聴き、話し、久しぶりに路上の自然環境をモロに受けるけどどこかだるくて気の置けない場所雰囲気に身を浸せました。
そして本当に帰宅。翌日早朝5時キックオフのブラジル対コロンビア戦を見るために就寝します。
。
。 Zzz...
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起床。7時30分。
(^ω^ )見逃したお。
流石に一時に寝て五時に起きるのはきつかったようです。
しかし策士祖父江、録画をしておいた。試合は2-1でブラジルが久しぶりのベスト4。このときはまだ詳細が分からなかったネイマールの怪我を心配しつつ、きっかり十二時間ぶりの名古屋へ。
HOTNOTE&仙人掌人形 合同路上ライブ
この日の目的地は二組のアコースティックデュオが合同路上ライブをやるという若宮広場。地下鉄名城線矢場駅四番出口を出て一つ目の信号を渡って右に行くと見えてきます。

いました。
一緒に路上をやるのはかなり久しぶりだったそうですが、和やかな雰囲気で路上ライブを楽しんでいて、良い関係性だなと思いました。
HOTNOTE(ホットノート)
オーガニックフォーク夫婦デュオ(と、勝手に呼んでいる)達也さん、聖奈さんという男女二人組のアコースティックユニットです。

このブログでも数回登場していますが、今回新たに縦ノリのギターロック風の曲が増えていました。
達也さんは元々ややダウナー系のギターロックな楽曲ができる人だったので、こういうのはアリだと思う。歌やパフォーマンスの表現力が上がっているように感じました。
来月にはワンマンライブがあるそうで、両名かなり燃えています。
仙人掌人形(サボテンドール)
Vo.カナコさんとGt.マスダユキトモさんによるポップでオシャレな二人組アコースティックユニット。

サポートカホンのぶっちょんさんを連れての路上ライブは、ストリートらしくクラップしシンガロングする曲もあり、ストリートをカウンターバーに変える細やかなバラードもありの振り幅の大きさで楽しめるものでした。
聴くのはまだ三回目ですが、曲の完成度が凄く高いと思う。ジャンルレスで、ポップといえばポップだし、歌謡といえば歌謡ともいえる、そんな自由気ままさもどっちつかずという風にはなっていなくていいと思います。
お二人も大事なツーマンライブが控えているそうです。ストリートから箱への集客に繋げるのは難しい。個人的な経験ですが、来て路上の四分の一くらいの人がチケットを払ってきてくれる。そして、俺が一度に呼べたお客さんは三人です。書かなきゃよかった 笑
路上ライブで人を集めてワンマンやツーマンなんてそうそうできません。音楽的にも尊敬していますが、アーティスティックな部分でも相当実力のある人たちだと思います。
やはり、路上という場所が好きなようです。また折に触れて色々と報告のような文章を書いていきたいと思います。
そして今日は、いよいよきっちり5時に起きられてオランダ対コスタリカの試合と、PK戦用にGKを替えるという高校サッカーみたいな奇策を生で見ることができました。
でも、決勝はブラジル対アルゼンチンが良いです。