21世紀最高のロックバンド・ストレイテナー②~ ツアーin ZeppNagoya当日 | ライブハウスの最後尾より

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どうも( ^_^)/

というわけで、『21世紀最高のロックバンド・ストレイテナー①~ ツアーin ZeppNagoya前夜』を経て、当日を迎えた者です。



2013.11/24


ストレイテナー
『21st CENTURY ROCK BAND TOUR』
                  in Zepp Nagoya



全国全都道府県52箇所を回るツアーも、ついに残すところ4公演。49本目となるZepp Nagoyaに、行ってきました。



17:30くらいに入った会場のステージは、上手から順にVo&Gt.、Gt.、Dr.、Ba.が整然と並び、中央にはキーボード。バンドの陣形としては珍しい、ストレイテナーとしては、いつもの光景です。


今回のツアーで見ると最大のキャパとなっているZepp。MCでDr.ナカヤマシンペイさんが言っていましたが、Zeppは「広い」

そんな広いライブハウスで、長丁場のツアーの終盤戦が見事にソールドアウトしているという事実。10年、セールス的に大きく目立ってはこなかったバンドの、底力を感じました。



そう、10年。つい先日その10回目のバースデーを迎えたストレイテナーから「全都道府県ライブツアーをやりたい」と言われてスタッフは青ざめたそうで 笑

しかし、流石に長い月日を共に歩んだチーム。サウンドチェックも手慣れた感じで終わり、18:05分、開演。


※セットリストが書いてあります。宮城、東京、沖縄公演に行かれる方はご注意ください。



















なんとなく、最初はこの曲が来るかなという予想はしていましたが、やっぱり実際来ると会場が爆発したような歓声に包まれました。


『ROCKSTEADY』


最初は二人、それが三人になり、今では四人。そうしていく中でも変わらずバンドヒストリーと共に歩んできたストレイテナーのオープニングソング。


盛り上がる中にも、どこかエモーショナルな感情を呼び起こされたオーディエンスに対し、鳴らされた次の曲は『LONG WAY TO NOWHERE』

壮大なミディアムロックで、観客の心をガッチリと掴む。そしてとどめは『REMINDER』。


体力的にも厳しい日程を乗り越え、さらにその合間にレコーディングまでやって臨んでいるツアー終盤ですが、プレイヤーの四人に疲れは見えない。


Vo.&Gt.ホリエアツシの声は透き通るように響き、Gt.OJは内に秘めた情熱を少しずつ解放するかのように一つ一つの音を鳴らし、日本で最もアクティブなリズム隊であろうBa.ひなっち&Dr.ナカヤマシンペイは重低音の野獣を躍らせるように暴れ狂う。



いつにも増して“いつものストレイテナー”な感じがしました。その大きな理由はセットリスト。


『Toneless Twilight』『KINGMAKER』『KILLER TUNE』など、武道館の“人気投票30曲”に選ばれた曲でもそうでない曲でも等しく今のストレイテナーの核となっている楽曲を惜しげもなく披露し、このツアーのテンションをそのままパッケージしたようなミニアルバム『Resplendent』からの新曲が全ての意味において“らしい”パフォーマンスを引き出していて、オーディエンスたる我々はただその流れに体を揺らしていれば良いという。非常に反射的なライブでした。



さて、ストレイテナーはメンバーの大半は'78年生まれ(ひなっちだけ'76年)。歳は各々で計算してください 笑


そういうことではなくて、長い時間、良いファンに囲まれて音楽をやれていると、人間、次第に丸くなってくるのです。


今日のMCでもそう「名古屋はなんで良いお客さんが多いのか」という話から始まり「お祭りがあるからじゃないか」とナカヤマさんが言いだし、それに乗っかったひなっちが『ソーラン節』の話を始め、どんどん最初の話題から脱線していくという楽屋トークを繰り広げたり―――


その後のMCでナカヤマさんが思い出したように「名古屋のお客さんがストレイテナーを愛してくれているからだ」と言って湧く名古屋。「そうだな。俺たち愛されバンドだもんな」と続けるホリエさんにさらに湧く名古屋。


その雰囲気の中でひなっちがOJさんに話を振ると「なんでストレイテナーを愛してくれるか俺は知ってるよ」と。


「それは、俺たちが愛しているから」


名古屋、歓喜爆発。



いやぁ、丸いなぁ 笑

そうだね。愛されることを知って優しくなったバンドだからね。


昔の自分たちを「苦っちゃってた」つまり、斜に構えてぶっきらぼうにライブをしていた時期は本当に過去の話になり、今はストレイテナーという共通言語を以て、ロックという音楽の輪を“みんなで作る”という意思が前面に出ています。


ライブ最終盤『Melodic Storm』を「みんな歌ってくれ」と言って始め、最後の≪BLOW! THE MELODIC STORM≫を演奏を止めてシンガロングするという光景。

そのアンセムに飽き足らず最後の最後にライブ定番の『YES,SIR』を持ってくるサービス精神。

手拍子を煽り、祝祭的な雰囲気で幕を引いたアンコールの『Farewell Dear Deadman』

≪色のない空に雨を降らす風に乗って見果てぬ世界へ運んで行くよ≫


アットホームなライブでした。

この言葉が適当かどうか。でもそう思ったんだから仕方ない。


恐らく10年という時間を愛し愛され過ごしてきたリスナーとバンドが見せた『シンクロ』であり、その“絆”が見せてくれたライブだったんでしょうね。








セットリスト

01.ROCKSTEADY
02.A LONG WAY TO NOWHERE
03.REMINDER
04.Toneless Twilight
05.BRILLIANT DREAMER
06.KINGMAKER
07.KILLER TUNE
08.Little Miss Weekend
09.BLACK DYED
10.Man-like Creatures
11.The Novemberist
12.シンクロ
13.イノセント
14.SAD AND BEAUTIFUL WORLD
15.星の夢
16.シンデレラソング
17.SCARLET STARLET
18.GUNSHIPRIDER
19.From Noon Till Dawn
20.BERSERKER TUNE
21.MARCH
22.ネクサス
23.Melodic Storm
24.YES,SIR

アンコール
en01.Farewell Dear Deadman