危険領域~UVERworld 『Fight For Liberty/Wizard CLUB』 | ライブハウスの最後尾より

ライブハウスの最後尾より

邦楽ロックをライブハウスの最後尾から見つめていきます。個人的な創作物の発表も行っていきます。

どうも( ^_^)/

アニメも実写も『宇宙戦艦ヤマト』は帰還があっという間なところが気に入っている者です


いや、二つとも尺の関係でそうなったというのは知っているのですが


その新アニメ版、今度こそ帰り道までしっかり描かれるかが気になる作品の主題歌


UVERworld『Fight For Liberty/Wizard CLUB』


今現在俺の中で、BUMP OF CHICKENと並んで『歌詞カードを読むのが楽しみなバンド』であるウーバー

TAKUYA∞さんの「言いたいことを全小節に隙間なく詰め込んで歌う」歌詞スタイルが萌芽したのが5thアルバム『LAST』の時

『LAST』自体が非常にコンセプチュアルである意味ウーバーの決算的な作品だったことを置いておいても一つ新しいステージに向かった感がありました


そして『LIFE 6 SENSE』にてそれは研ぎ澄まされ『THE ONE』で完全に花開きました

『THE ONE』ではシングルカットもされた重要な楽曲『REVERSI』に於いて

≪どうしても僕を認めたくない全ての人に心から感謝を捧げるよ≫

と歌い、≪最後は大胆に返してやるぜ≫と啖呵を切った


そして、8枚目のアルバムとなるターム最初のシングルで、またもこのバンドは危険領域に踏み込んでいく

もう誰も止められない、熱量がすさまじいシングルです、聴いていきましょう


01.Fight For Liberty

UVERworldは日本唯一のミクスチャーロックバンドです

それはつまり雑多な具材(ジャンル)で作った“音楽の闇鍋”を明るいところに出してなお、闇鍋のまま提供してくるバンドだということ

だから特にメジャーデビュー時から熱心に聴いているようなリスナーほど、よほどのことがないと驚いたりしない

『AwakEVE』のとき「なんか綺麗にまとまってるね」なんて声が聞かれたほどです、完全に麻痺しています

でも、それでも、これは



サビは完全に別の曲じゃねぇか!! 笑

この持って行き方はとんでもないです、久々、具体的には『激動』ぶりに度肝を抜かれました


「俺たち6人の辞書に音楽的王道・邪道・常識という言葉はない」

という―――なんかそれ自体がTAKUYA∞さんの歌詞みたいになっちゃったけど、そんな声が聞こえてきます、感服しました



02.Wizard CLUB

真太郎さんのジャジーなドラミング、SEIKAさんのサックスがキレキレなハイスピードジャズロックチューン

楽しくやろうぜ的なパーティ風味ながら、その歌詞にはこの国のシーンに対する杭をきっちり打ち込む生真面目さを感じる

何しろ、ウーバーは戦っているのだ、バンド同士の馴れ合いや傷の舐め合いはご法度、そう、戦っているのだ



03.a LOVELY TONE

リスナーへのメッセージ性を前面に押し出し始めてからは、ラブソングの類は所謂B面やアルバムの箸休め部分に置かれているように見えます

が、TAKUYA∞さん自身が作家として完全に覚醒しているので、その存在感は増すばかり、この曲も必殺技になる可能性をビシビシ感じます

『THE OVER』で『一対一の恋愛関係』を描き切った彼の、新たなモードはR&Bな雰囲気の良いバラード

もう、「愛してる」なんて言い過ぎて(いい意味で)疲れてしまうくらい一緒にいた人同士の、新たな局面に向かう場面を描いているんでしょうか
最後のサビ終わりで“独白”のように続く歌詞も見事、これはやられちゃいますね






ついにウーバーが『MUSICA』にも載ったのが嬉しくて手に入れたシングルでしたが、今まで以上に“てんこ盛り”な内容でした

シングルの役目が、タイアップ先のコレクターアイテムのようにも扱われる傾向のある昨今で、ここまで明確な意識を持ってリリースされるシングルはほかにないと思います

ぜひ、聴いてみてください





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