May 2, 2024より,全訳を記します.

 

Double Corneal ArcusN Engl J Med 2024;390:1611

二重角膜環

 

症例は白内障の評価のために眼科を受診された63歳の女性で,両目に白黄色の輪があることを発見しました.過去数年間,視力が軽度悪化していることに気づいていました.角膜炎や目の外傷の既往はないとのことでした.受診の6週間前に受診された健康診断で脂質系は正常でした.眼科的検査では両目の水晶体に辺縁の混濁が観察され,それは加齢性白内障と一致する所見でした.眼底検査は正常でした.視力は両眼とも20/30でした.細隙灯検査で,それぞれの角膜に2つの同心円状の白黄色の輪が見られました.角膜の菲薄化や炎症はありませんでした.二重角膜環と診断されました.角膜環は環状の混濁で,脂質の沈着によって生じます.典型的には1個の,辺縁性の輪ですが,まれに本症例のように二重の輪として現れます.二重角膜環は高齢者においては正常な加齢の結果であり,若年者では高コレステロール血症と関連することがあります.本患者には二重角膜環は良性の所見であり,視力の低下は白内障と関連していることを説明しました.

Acute Promyelocytic LeukemiaN Engl J Med 2024;390:e42

急性前骨髄球性白血病