大学選手権・総括
アメリカ出張から疲労困憊して(詳細は別記事で、備忘録的に)帰国してから、決勝戦を録画観戦。
準決勝の記事がなかったのは決して、帝京10連覇ならず、に落胆and/orショック、というわけでなく単に忙しかったから。もちろん、1つの歴史が終わった感慨のようなものはあったが、昨年1月の記事にもしたように今年の帝京はFWとHB団に不安があったこと、対抗戦での試合ぶりも同様に安定しなかったこと、などで10連覇はかなり苦しいと思っていたので、大きな驚きはなかった。
で、決勝。観戦していた感動を覚える試合は久しぶりで、歴史に残る名勝負・名決勝戦ではないかと思った。雪の早明戦とか、それ以来の名勝負だった。内容の濃さは史上随一と言ってもいいかも。両校とも研ぎ澄まされたディフェンス、特に必死の、そして正確なタックルで本当に見応えがあった。スクラムでは今回も天理が7kg近く重い明治FWを散々苦しめるものの、後半15分ごろのスクラムで明治が乾坤一擲のプッシュをかけて結果的に反則ももらいPGを決めたのが大きかった。でも全般には、あの小さくて軽いFWが大東文化・帝京・明治のFWをめくりあげる様は圧巻で、練習の仕方でいくらでもやりようはある、というお手本のようなFWには感嘆する。小松監督の手腕は素晴らしい。
試合展開としては、前半最後のプレーで焦ってグラウンディングしにいった判断が惜しかった。あそこで辛抱しながら攻めれば雰囲気的にはとれそうで、そうなると12-12で後半に持っていければもっと天理に勝機はあった。決勝に出なれない経験値の差か。最後の難しいサインプレーをしたあとに凡ミスでノーサイド、というのが惜しい。でも全般には明治のディフェンスが出色の出来で、早稲田戦で完全に覚醒した感あり。去年も対抗戦から選手権の序盤はもっさりした感じだったのに東海戦から急に覚醒したわけだが、今年も準々決勝の東海戦までは不安だらけだったのに突然準決勝の早稲田戦で覚醒したわけで、コーチ陣のピーキングが上手いんだろうなぁ。ともかく22年ぶりの優勝おめでとうございます。前回は齊藤祐也が主将のときなんだよね、確か。記憶では準決勝を秩父宮に見に行って、慶應がロスタイムまで勝っていて大番狂わせ!と思いきや最後に齊藤がガッツポーズしながらトライして明治が勝って決勝に上がったんじゃないか、と(決勝は見に行かなかったのかな)。
天理は破れたとはいえ、前回の準決勝のときとは違ってチームの総合力が上がった結果の準決勝という感じがする。大駒に頼らず、地味なバイプレーヤーのレベルが格段に上がって強くなった印象。何度も書いているように約15年前、宝ヶ池で0-80とかで同志社に粉砕された試合のときから真面目で一生懸命な試合ぶりに大いに好感を抱いて陰ながら応援してきた(そして指導者が凄い、とおもってきた)わけだが、そういうチームの芯が不変なまま、ここまで強くなったことに感慨ひとしお。優勝も近い、と見た。HB団がともに2年なのでSOの松永の大怪我が順調に回復すれば、だけどあと2年は優勝に絡むんじゃないか。
明治は昨年の記事にも書いたように期待どおりの優勝で、これは凄いこと。主力は(HBが完全に交代するけど)3年以下が結構多いので、いい主将を選んで引き続き真面目に練習すれば、来年も優勝は狙える、というか優勝候補の一番手、という評価ではないかな。
鬼を笑う来年の予想としては、上記の明治と天理は絡むだろう。対抗戦では早稲田が監督交代が吉と出て大幅に伸びたので、これは来年度、対抗戦優勝だけでなく覇権奪回も見えてくるか、と。帝京はFWの立て直し(前列3人をどう鍛えるか。今年は2列め以降は同じメンバーだったわけなので。)とHB団、特に北村の成長といいSHの育成が大事かな。BKは人材豊富で若いので、竹山の卒業は激痛ではあるものの、木村・奥村・尾崎など人材は豊富じゃないか。ただ優勝できるか、となるとFW次第。あと松田並のcreativityのあるSOがほしいなぁ。慶應は頑張ったがやはり来年度も敢闘賞で終わりそう。リーグ戦は東海が昨年の記事での予想通りになってしまい、低落するか踏みとどまるかの瀬戸際の年になりそう。大東文化が中心になるか、と。関西はもう完全に天理の一強で、そういう中でどうやってチームの理想を高く維持できるか、自分との戦いになりそうだ。
なんだか戦国時代の幕開けという感じで楽しい年度に来年もなりそうだ。