それ以外で読んだ本 | 楕円球空間

それ以外で読んだ本

8泊10日の長期海外出張だったので。

 

ネレ・ノイハウス「死体は笑みを招く」

司馬遼太郎「アメリカ素描」

藤沢道郎「物語 イタリアの歴史」

 

ノイハウスの新作は、実際は最初の4部作の2作目。これで最初の4作の前後関係などすべて明らかに。フランクフルト近郊に詳しい人には堪らないはず。只の単純な推理小説じゃないのがいいね。自分の推理小説としては読んでないけど。

 

司馬遼太郎のものはアメリカを訪問した時のエッセイで、もう20年以上前に出版されたものだから現在の情勢にはあっていない部分もあるが、彼らしい鋭い着眼点とかもあってそれなりに楽しめる。意外に間違った情報がある、とか、いろいろなことをよく知っているけど(日本の分析はともかくとして)外国の分析としては甘いor結論がなく宙ぶらりん、とか、それこそ35年ぶりくらいに司馬遼太郎を読んで、以前と少し氏への印象が変わったかな。

 

藤沢道郎の本は、わりと軽い気持ちでざっとイタリア通史を理解できればいいな、くらいの感じで手にとったが、歴史って正に物語!というエキサイトさせてくれる本。客観的すぎず、主観的すぎず、筆致もいい。お薦め。