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Too many people
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「魂を込めて唄うということ」
震えた。。。
何故こんなに魂を込めて唄うことが出来るのだろうか?
あの事件からの復帰作。
リリース直前まで、
彼の行動を揶揄するようなゴシップニュース。
彼の人格までも否定するようなコメントが
多数のメディアとSNSに載せられた。
と、いうことで
今回の作品の音源を初めてCDやオンラインなどで聴く人は
少なからず斜めがかったネガティブな気持ちを抱えて
再生ボタンを押したはず。
私もそうだった。
しかし。。。
最後の最後に出来たという「FUKUOKA」から始まる
珠玉の13曲は、
迫力に満ちあふれ、一切の淀みがない。
とにかく魂を感じる。
魂を込めて唄うということ。
彼の作品の特徴として
「絶妙な形容詞」というのがある。
一般的に
彼の全盛期はシングルなら「SAY YES」から「YAH YAH YAH」
アルバムなら「TREE」から「RED HILL」までだと思う。
壮大でスケールの大きな曲、
粘りというかディレイ音のような唄い方という認識で
彼のイメージは固められ、時間軸も動いていない。
実はその頃でも「絶妙な形容詞」は多用されていて
「~は~のように」というフレーズが多い。
例えば「YAH YAH YAH」でもTシャツを脱ぐようにとか季節を抱くようにとか
なんとなく柔らかく、包み込むような表現で作詞されている。
歌詞をよく見るとわかるが、その形容詞の使い方で
曲に香辛料のような、ほのかなスパイスとなっている。
しかし今回は極力形容詞の使用を控えている。
地元からの作品ということで、
必然的に内省的というか自分を見つめなおすフレーズが多いだろうと
予想していたが、
こんなにもシンプルになるとは思わなかった。
それ程今回は
「とにかく唄いたい」
「とにかく聴いてくれ」
という非常にストレートな気迫にあふれている。
飾りやスパイスとなる形容詞などのフレーズはあまり必要ではなかった。
魂を込めて唄うということ。
彼の全盛期は今である。
彼の魂を感じたい方には
是非聴いて欲しいです。

