優秀な指導者だからこそ、暴力を使わない指導を心がけましょう | Yosh Yoshida~Think Outside The Box~

優秀な指導者だからこそ、暴力を使わない指導を心がけましょう


アトランタオリンピックで競泳チームのヘッドコーチを務められた野本敏明氏が、水泳指導中の行為が暴行罪で略式起訴され、麻生簡易裁判所より罰金10万円の略式命令が出されました。

~元五輪代表コーチが選手に暴力=スイミングクラブで指導中-競泳 時事通信デジタル版より~

略式起訴・罰金刑といえば、元横綱日馬富士の暴力事件で、昨年末日馬富士が受けたものと同じになります。

~元日馬富士を略式起訴 罰金刑に、鳥取区検 日本経済新聞デジタル版より~

“ちょっと鼻をつまんだくらいで!”、と思われる方も多いかもしれませんが、身体に触れた時点で暴行罪が成立しますので、当然指導の過程で体に触れたとき、指導を受けている側が体罰と感じた時点で暴力を伴う体罰が成立します。セクハラも受けた側がセクハラと感じた時点で、セクハラが成立するのと同じです。

優秀な指導者こそ暴力を使わない、模範ある指導法を確立し、社会へ伝えていくことが求められます。大相撲の元横綱日馬富士の暴力事件以降、再びスポーツ界の暴力問題が連日報道されています。今朝のブログでも取り上げましたが、5年前の大阪・桜宮高校の体罰・自殺事件を受け、朝日新聞で体罰問題に対する連載特集記事“スポーツと体罰”が掲載されました。私のインタビュー記事も掲載いただきました。この連載では私を含め14名の日本人スポーツ指導者が、自身の体罰に対する考えをこの連載特集を通じ伝えています。この連載集が本になっています。日本人スポーツ指導者が試行錯誤しながら古い体罰指導を改め、暴力のない指導法を確立するための一助になればと願います。

~スポーツと体罰 トップ指導者14人の証言 朝日新聞デジタル版より~