連日続くスポーツ界の体罰報道 | Yosh Yoshida~Think Outside The Box~

連日続くスポーツ界の体罰報道


新年早々連日体罰の報道がされています。昨夜は新たに栃木県と愛媛県2つの高校スポーツで体罰報道がありました。

~ 佐野日大高 女子バレー部の元顧問が体罰 毎日新聞デジタル版より~

~女子ソフト部監督が体罰・セクハラ発言 愛媛の私立高 朝日新聞デジタル版より~

スポーツの指導の現場、家庭での子育ての現場、そして教育機関での生活指導の現場、さらには職場の上司と部下の関係など、社会の様々なところで起こる暴力や日人権的な行為は、根っこでつながっています。暴力やハラスメント行為なしに如何に若者や子どもたちを導くのか、正しい導き方を学び人選していかねば、これらの問題が解決することはありません。

アメリカのアスリート教育の第一人者で全米初のアスリート教育、トータル・パーソン・プログラムを開発された、ジョージア工科大学元体育局長のホーマー・ライス氏によると、“飴や鞭でやる気にさせることは、一時的に効果があっても、長続きすることはない。長く効果を求めるなら、選手自らやる気を引き出す必要があり、そこに指導者は口出ししてはいけない!”と話されていました。


~ジョージア工科大学ホーマー・ライス・センターでホーマー・ライス氏と共に~

スポーツ界の暴力問題はスポーツ界の手で解決し、社会の模範となる存在となれば、社会にあるブラック問題、児童虐待、そして体罰も、おのずと解決へと進んでいけるでしょう。そのためにはスポーツ界で暴力に頼らない、正しい指導法を整備する必要があります。スポーツ界も社会の一部、スポーツ界で起こる多くの不祥事は、体罰・暴力問題同様社会で起こる問題とリンクしています。多くの問題解決のカギはスポーツマンシップが握っています。
現在大学のアスリート教育で取り組んでいるスポーツマンシップは、ホーマー・ライス氏のコンセプトを考慮し作られています。このプログラムの実践を通じ、スポーツ活動の暴力をなくし、社会の模範となる人材育成につなげることにもつながっていきます。


~追手門学院大学で実施中のアスリート教育“追-SAP”1年生秋プログラムで使用しているテキスト“スポーツマンシップ・フィットネス”~

前年末大阪・桜宮高校の体罰・自殺事件を受け、2013年1月に朝日新聞の依頼で、体罰に対する私の意見を特集記事で掲載いただきました。


~“考えるリーダーを育てよ” 朝日新聞より引用~

この記事のタイトルはホーマー・ライス氏が話された“自分自身でやる気を引き出す”と密接にリンクしています。