国立難関大学出身者はプロ野球で成功しないのか? | Yosh Yoshida~Think Outside The Box~

国立難関大学出身者はプロ野球で成功しないのか?


今朝のブログではプロ野球のセカンドキャリアをテーマにしました。この時期にプロ野球各球団は戦力外選手を発表します。京都大学出身のプロ野球選手として話題になった、千葉ロッテ・マリーンズの田中英祐投手が入団から3年で解雇となりました。国立難関大学出身ということで、高校までも学業と野球の両立はもちろんのこと、大学進学後も4年で卒業したのですから、野球に費やす絶対的な時間が少ないため、体力面で私学の野球強豪大学出身者との差があったのではと指摘されています。

~京大出のロッテ田中が戦力外。なぜ京大、東大出身選手は成功できないのか THE PAGEより~

しかし、野球も含めアメリカの大学スポーツは、シーズン制を採用している関係もあり、春の数か月間しか野球をすることができないのと、強豪大学の多くは世界大学ランキングで上位に入る大学も少なくありません。過去12回と最も多く全米制覇した大学は南カリフォルニア大学で、イギリス・タイムズ誌の世界大学ランキングは京大の74位よりも上の66位、2番目に多く全米制覇したテキサス大学は49位と、東大の46位のすぐ下にあります。また今年全米制覇したフロリダ大学は144位で、日本の大学でフロリダ大学よりも高いランキングは、東大と京大しかありません。アメリカの大学スポーツでは学業成績でスポーツに参加する制限もあり、短いシーズン中でも一週間にできる練習時間も短く、練習量でいえば恐らく日本の国立大学の方がアメリカの大学より多いでしょう。

来年から日本もアメリカの大学スポーツに倣い、日本版NCAAが動き始めています。学業との兼ね合いも大きなテーマとなります。短い練習量でいかに効果的にパフォーマンスを発揮するのか、大変重要な課題といえます。

競技は違いますが、競泳日本代表平井伯昌ヘッドコーチが、大学のアスリート教育について興味深いコメントをしておられます。特に大学卒業後でアメリカと日本のアスリートが、絶対的に差が出ていることに危機感を持っておられます。

~世界水泳 悩める萩野、求められる成熟(スポニチ) 毎日新聞デジタル版より~

今年陸上のサニブラウンがアメリカのフロリダ大学へ留学しています。大学の先輩でプロゴルファーの東尾理子も、アメリカの大学で培った人間力について言及しています。


~2017年7月7日 米留学文武両道狙い 読売新聞より引用~

今日本が目指そうとしているアメリカの大学スポーツはどのような取り組みをしているのか、日本版NCAAを進めるスポーツ庁でも参考文献としていただいている、著書『スポーツマネジメント論()昭和堂』で詳しく取り上げています。



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平井伯昌ヘッドコーチ
平井伯昌ヘッドコーチ
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