シコ・ピニェイロのエレクトリック・ギターと重奏する、イントロのギターのハーモニーが美しい。スワミの他のアルバムの事は、よく分からないけど、大変に上手い7弦ギタリストだけど、ラファエル・ハベーロとかみたいな、グラマラスさ、艶とか、強烈な印象とかを残す演奏家ではなくて、でも、それが悪いという訳ではなく、水や空気などの、自然物みたいな、アノニマスな質感の演奏をするギタリストな気がする。ここでの演奏家も、凄腕揃いで、ピアノのTiago Costaの演奏も素晴らしい。

 スワミ自身が書いた歌詞で、とても知的ではあるんだけど、他の人と一緒に書いた詞と比べると、単語が、わりと平易な単語が多いかも。でも、なかなかキレイで、とても素敵な歌詞。結構、意訳を多用しましたん。てか、合ってるかどうか、これもよく分かりません(笑)。

「海の響き、私達の語らい・・・」の下りが、とても綺麗な歌詞。この歌詞を読んで、やっぱり、サンバを祈りとして、とらえてるんだ、と思った。


O tempo de um samba

このサンバのメロディを、     
味に例えるなら            
ルアンダの甘いスモモ     
マダガスカルの葡萄
この、サンバの道が              
常に、何か月光をたずさえているなら        
そこを歩む人が             
心安らぐ時を感じる場所に、なるだろう          
                         
ほら、          
その歌は、心が、願う姿をしているだろう       
そして、また1つ、新たなサンバが生まれる   
海の響き             
私達の語らい                      
愛についての
私達の存在についての                
痛みについての
ほほ笑みについての
喪失についての        ※1

サンバは、信仰におさまらない、    
ピュアな宗教儀式だ             
そして、人生は、はっきりしないままだ   
サンバにおいては、時間とは、発見だ   ※2   

私達について、表明をし続けるのは、常にサンバだ    
私達のまなざしを                  
私達の裏庭を ※               ※裏庭(Quintal)≒テヘイロ  
私達のバルコニーを
私達の話し方を

私達の声は、サンバの声だ
私達の希望の様式                         
そこに居る人が、人生が開花するのを、見られる場所であれと、思う様な    

※1
※2



O tempo de um samba

quando as notas desse samba
forem pro seu paladar
ameixas doces de luanda
uvas de madagascar
quando a rua desse samba
tiver sempre algum luar
fôr o lugar onde quem anda
sente o tempo descansar

é lá
que a canção vai se vestir
do que o coração pedir
e vai virar
mais um samba
som do mar
a nos falar
do amor,da nossa existência
da dor,do riso,da ausênsica
o samba é pura sagração
do que não cabe na crença
e a vida fica suspensa
no samba o tempo é uma invenção

entre nós é sempre o samba
quem revela o nosso olhar
nosso quintal,nossa varanda
nosso jeito de falar
nossa voz é a voz do samba
nossa jeito de querer
ser um lugar onde quem anda
vê a vida florescer