地震保険の保険会社の社長ブログ -34ページ目

地震保険の保険会社の社長ブログ

経営のこと、社員のこと、地震保険のこと、私的なこと、
いろいろです。


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新聞記者と検察官というのは真実に
迫る努力をしない、シナリオ好き、
という点で共通しますね。

今朝の日経で、

「全容見えぬ補償額」

「損保経営の不透明感」

という記事が掲載されていました。

日本震災パートナーズについても
少し触れられていました。

「2億円の現金があるから余力は十分」

「今後も自己資本の増強でさらに
余力を高める方針」

「但し、予想を上回る新規件数に
なれば、引受制限を検討せざるを
得ない」

そして、記事の最後は、

「被災者の生活支援と経営への影響
の折り合いをどうつけるのか、損保
は難しい課題をつきつけられている」

として結ばれていました。

めちゃくちゃな結論です。

前から、日経の保険関連の記事の質の
悪さには閉口していましたが、今回も
ひどいですね。

今までは保険の知識の問題かと感じて
いましたが、それ以前の問題かと思い
ます。

当社に関連するところでは、再保険
の話はまったく切り捨てられ、現金
が多いか少ないかだけが焦点になって
いるのがおかしいです。

再保険の手配なしに、無責任に、
リスクを引き受けることはできない
ので、想定以上の申し込みがある
場合には、引受制限も当然検討
せざるを得なくなります。

仕入れの見込みがない商品を販売し、
お客さまから先に代金をもらって
しまうことを避けるのは、ごく
あたりまえの話です。

被災者の生活支援と経営への影響の
折り合いをつける話ではまったくない
のです。

被災者の生活支援は、約束どおり、
保険会社としての責任を果すだけの
話です。

経営への影響を考慮しながら、
どうのこうのと調整する話では
ないのです。

危機対応として、業界をあげて、
被災者の方々への保険金のお支払い
に費用をかけるのは、すでにある約束
を果すために、あたりまえの話です。

被災した方々との約束を果すために
お金がかかるのなら、かけなければ
いけません。

損保経営の課題になっているのは、
これからの約束の話です。

今回は被災されていないけれども、
地震リスクに不安を感じ、保険の
加入を検討し始めた方々と、今後、
どんな約束を、どれくらいするのか?
という未来に関する課題なのです。

これからの約束については、損保
経営の舵取りと言っていいでしょう。

これからの約束について、民間の
保険料だけでは財源が不足する問題
があれば、ニュージーランドや台湾
のように、国の制度として補強する
という議論が本格的にあっていい
でしょう。

ただ、地震がおきたときに付け焼き刃
の国債に頼るのではなく、個人の住宅
を社会資本としてとらえ、固定資産税
に災害時の再建費用を念頭においた
新税を加味することを検討してもいい
かと個人的には感じています。

今なら、国民の理解を得られるような
気もしますし。

東大の目黒先生もずっと提唱されて
ますが、その財源で耐震化をすすめる
のも一案だと思います。

話がそれましたが、
すでにある約束と
これからの約束との間で
折り合いをつけるというのは、
おかしな話になります。

おそらく、マスコミがよくやる手法
ですが、まずまっ先に、なんの裏付け
もなく、今回の大震災によって損保
経営はゆらいでいるというシナリオ
を作ったのでしょう。

次に、それを補強するような断片的
な事実と関係者のコメントだけを
つなぎあわせ、シナリオに反する
事実は捨て去っていき、わかりやすい
話にしたのでしょう。


他にもこの記事を読んで言いたい
ことは山ほどありますが、政府が
信用できないという風潮がある中で、
メディアが世論にあたえる影響は
とても大きく、東電バッシングも
含め、いたずらに不安をあおり、
とんちんかんな結論を導き出す
ような記事が横行する状況について、
なんとかしなければならないと
感じました。

まとまりなくてすみません。

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