地震保険の保険会社の社長ブログ -24ページ目

地震保険の保険会社の社長ブログ

経営のこと、社員のこと、地震保険のこと、私的なこと、
いろいろです。


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NHK教育テレビで梅棹忠夫の特集をやってました。

おもしろかったです。


恥ずかしながら、梅棹忠夫という人物を自分は知り

ませんでした。


日本の文化人類学者の草分けで「知的生産の技術」

というベストセラーも残され、比較文明論の分野

においては、大変な学者だったそうです。


番組は、東日本大震災を受けて、今後、日本人が

どういう生き方をしていったらいいのか?

について、梅棹の残した言葉や教えをたどりながら、

何かしらのヒントを見出そうとする構成でした。


ウィキペディアで調べると、梅棹は「1963年には

『情報産業論』を発表。アルビン・トフラーの

「第三の波」よりもかなり先行した時期に情報化社会

のグランドフレームを提示した。「情報産業」という

言葉の名づけ親でもある。」とありました。


また、「思想」というものを専門のプロに取り扱わせ

るだけではだめで、アマチュアにも広く浸透させて

いくことを提唱されていた梅棹の話は、昨年流行った

ハーバード白熱教室のサンデル先生と重ね合わせる

ことができました。


サンデル先生も「哲学を身近な生活の中でとらえる」

ことを実践されています。


情報論にしても、思想のアマチュア化の話にしても、

梅棹は「時代の先を読む目」というものをもっていた

方のようです。


そんな梅棹は、知的好奇心や探求心があらゆる文明に

共通する普遍の真理であることに早くから気づいて

いました。

人間を知的生命体としてとらえ、人間が科学する心、

科学する欲求を賛美する一方で、それゆえに、その

欲望をコントロールできなければ、文明が暗黒の

世界に突入するという警笛をならされておられました。


人間が性欲や食欲を抑制するのが難しいのと同様に、

人間が科学する心、合理性を追求する心を抑制する

のは難しく、それがために自分の首を絞めることに

なるというのです。それがために、自ら暗黒の世界

をつくりだすと。


原爆や環境破壊、自然を支配しようとする心などが

例としてあげられます。


梅棹は、人間の文明が暗黒の世界に包まれることを

予想しながらも、決して悲観的というわけではなく、

そうした中にあっても、知的生命体としての人間の

生きる世界に光明を見出していたようです。


太平洋戦争の終戦後の焼け跡という人間が作り出した

暗黒の世界を見ながらも、梅棹は楽観的だったという

エピソードが紹介されていました。


一方に振れた振り子は必ずもとに戻ってくるという

真理を信じていたので、梅棹は楽観的でいられた

のかもしれません。


梅棹は、「理性 対 英知」という人間のもつ2つの

特性に注目されていました。


「理性」というと、欲望をコントロールするものと

いうように感じられますが、ここでは、ロジックの

追求、科学の探求、便利さの追求、部分最適を追求

する左脳的なものを「理性」ととらえています。


左脳的な理性に振り子が振られすぎることにより、

暗黒の世界に包まれる危険を危惧されていました。


言い換えれば、西洋的な考え方、自然の支配、

合理性の追求などに振り子が振れすぎた状態を

危惧していたということでしょうか。


しかしながら、人間には同時に、ロジックで説明し

きれない直観やひらめき、感覚、複雑な事象を全体

として把握する力(ハイコンテクスト)など、

右脳的な「英知」の力も持ち合わせているから、

振れすぎた振り子はもとにもどってくるはずで、

そこに光明を見ていたようです。


東日本大震災は、振れすぎた振り子を人間自らの

手でもとに戻す契機にしなければならない、そんな

メッセージをテレビを見ながら感じた次第です。