長い戦いでした。
日程もなんとか調整がつき、価格も、悩み抜き、事務局内で検討した結果のファイナルアンサーです。
現在、申し込みフォームの作成を進めています。これが終われば、4月1日ぐらいから順次ホームページにて公開できると思いますので、今しばらくお待ち下さい。
以下は、価格決定のプロセスなどを綴った小話です。アウトドアソリューションの商品を納得してご購入いただくために、私はこういったことを説明しなければいけないと思っていますので、お時間のある方はこのうんちくにお付き合い下さい。
【価格のはなし】
価格は、据え置かれたものもありますが、基本的には全てのプログラムで1,000円~3,000円程度のアップになります。また、今年度はいくつかの新商品も出ますが、それらについては新規の価格設定です。
価格アップしたものは、内容もグレードアップさせます。例えば、今までよりも高度なスタッフ研修を行なってプログラムの安全性や品質を高めたり、お友達同士で参加したりできるシステムにするものもあります。
他社との比較検討はしていただかなくても大丈夫です。この界隈で自然体験系プログラムで一番高いプライスを提示しているのは間違いなくアウトドアソリューションですので。
まだ、一度も公言したことはありませんが、アウトドアソリューションは妙高・上越・北信地区を拠点に活動しており、今後も移動する予定はありません。他県から仕事の依頼がくるときもありますが、それらはあくまで単発的なもので、基本はこの地域に密着していきます。
我々の提示する価格は、この地域への継続的なサービス供給を担保するものとご理解下さい。事業体として継続的な運営をしていくための最低限の価格です。これでも、まだまだ厳しいですが、まだ頑張れます。
【補助金事業のはなし】
前回、アウトドアソリューションで環境省子どもパークレンジャーってやりましたよね。
あれの参加費覚えていますか? 500円です。
みなさんもおわかりと思いますが、あれは国家予算で運営されるのでタダ同然なんです。私は、事業の請負業者として環境省からお金をもらいます。自己負担金は1円もありません。
子どもゆめ基金なんかも、申請すればお金がもらえます。昨年おこなった「信越アドベンチャーキャンプ2011」では、ウチは100万円もらいました。子どもゆめ基金のホームページでも結果が公表されています。しかし、これらのお金ももらうために、我々はものすごい作業量を要求されます。
企画の提案、事業計画・収支計画などを含む申請書の作成、審査、それを受けて事業計画の修正、準備、実施、そして実施後は報告書の作成、精算、そして、現在もまだ収支簿などの修正で担当者とのやりとりは続いているんです・・・
まさに、タダより高いものはない!って感じでしょうか。
国家予算や補助金などは、上手に運用すれば参加者に金銭的な負担をかけることなくサービスを供給できるスグレモノですが、いろんな弱点もあります。
ひとつは、事業の継続性の問題です。
これらのお金は、国家の方針や政権が変わったりすると、突如無くなったりします。自然の家や子どもゆめ基金も、昨今の事業仕分けで仕分けられており、基本的には廃止しなければいけないものなのです。
自然体験活動は、事業の成果がわかりづらいため、どうしても販売しにくいサービスと言わざるを得ません。他のビジネスと比較して、商業ベースにのせることが難しいと思います。なので、経営者はどうしたらサービスを向上できるかをたいして考えもせず、補助金に頼った事業を展開して安売りします。
こういう事業者は、補助金がなくなったらどうするんでしょうね? そこでおしまいです。消費者も、安定的にサービスを受けることができなくなります。
ふたつめは、先ほども言った膨大な作業です。
お金をもらうためにやらなければならない膨大な書類の作成、後始末があります。それらに相当な時間をとられます。我々がそれらと格闘することで、消費者は安くサービスを受けられますが、それらの作業はプログラムのクオリティを上げる方向には働きません。パソコンや書類とにらめっこばかりしていても、指導者としての質は向上しませんよね?
我々のような職業は、自らの経験値を積むこと、自己啓発、専門分野の学習、参加者との信頼関係を築くことなどに多くの時間を費やさなければいけないと私は思います。それが、本当の意味で消費者へサービスを還元していくことになると思います。お金だけの問題ではありません。
別に国家予算や補助金事業を否定するわけではないですよ。私もたまにはやってますし。
ただ、上記の理由から、個人的にはあまり好きではないよ。ということです。
自主採算にこだわると、どうしても価格的には高くなるという話でした。
【適正価格のはなし】
私がまだ、アウトドア専門学校の学生のころ、天下のベネッセコーポレーションと一緒に仕事をしたことがあります(ちょっと自慢です!)。当時、ベネッセには「キャンプ事業部」というのがあって、その担当者は、それはそれはキャンプの好きな人で、熱心な方でした。彼曰く、「勉強ばっかりしていても、本当に生きていくために必要な人間的な強さとか、たくましさだとか、応用力とかは身につかない」ってことで、ベネッセはキャンプ事業を始めたんだそうです。
そのときのキャンプは2泊3日。顧客は進研ゼミの会員になっている東京の子どもたち。
その驚きのプライスは・・・ なんと4~6万円ぐらいだったと記憶しています。
2泊3日で4~6万円って、オイ!マジか!って思いますよね。僕も当時は思いましたよ。
でも、参加者はいっぱいきましたよ。首都圏では、ある特定の層にはこの金額が正当な対価として受け入れられていたということです。送迎バスにもお金がかかりますし、妙高に来て沢登りっていう、都会人にとってはめったにできない体験っていうインパクトもあったのかもしれませんが・・・ベネッセに限らず、首都圏のアウトドア業界大手の価格はみんなこんなもんです。へたすればもっと高いところもあります。しかし、残念ながらベネッセのキャンプ事業部は私の在学中にキャンプ事業から撤退してしまいました。この価格でも、キャンプ事業部は黒字に転換できなかったのです。
まあ、やりようっていうのもあるのかもしれませんが・・・厳しいですよね。
せっかくいい取り組みをおこなっても、しっかり採算がとれるような適正価格を設定すること、また、その価格に見合ったバリューを顧客に届けることを真剣に考えていかないとこの世界では生きていけないのかもしれませんね。
デフレスパイラルに陥っていますから、どんな仕事も大変でしょうけど・・・
たくましく生きていきましょう!そして、お金をもっと使いましょう!
私も使います・・・ 使えるといいなぁ・・・