さかしら伊呂波50撰(2)「ま」 マザー・テレサ | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

逆読みしても順読みと同文になる回文短歌をつくっています。
偉人の伝記を読みながら感心しつつ感動の余波で歌を作っています。
イロハ順に2巡り目、「ま」まで来ました。

[ま] マザー・テレサ
真木割(さ)く日 陽(ひ)に隠(なば)る花 楚々十字     
  楚々隠る花 鈍(にび)日臭き間(ま)
——まきさくひ ひになばるはな そそじふじ
   そそなばるはな にびひくさきま
———日陰で白く目立つ花ドクダミ。その清らかで美しい十字の花を飾ったら部屋が湿気た納戸の奥の匂いがした。マザー・テレサの横顔がふっと見えた。

真木割く(まきさく):割れ目を意味する「ひ」から、「檜」「日」にかかる枕詞(まくらことば)。「暇(ひま)」は、割れ目の隙間をいう。真木のマは、接頭語。
隠る(なばる):四段動詞。かくれる。「鼠、竹林に隠(なば)る」など。
楚々(そそ):①清らかで美しいさま。②鮮やかなさま。鮮明なこと。
十字(花)(じゅうじ):十薬(どくだみ)。重薬。魚腥草(ぎょせいそう)。地獄(じごく)蕎麦(そば)。ウマゼリなど。湿った陰地などに群生し、草全体に独特の香りを持つ。民間薬。俳句の仲夏の季語。
鈍(にび):鼠(ねずみ)色(喪服(もふく)のいろ)がかる。
日臭き(ひくさき):日向(ひなた)臭い。①日光に照らされたものの持つ独特な匂い。②いなかじみている。
マザー・テレサ:「マザー」は指導的な修道女への敬称。「テレサ」は彼女の敬愛したリジューのテレーズにちなんだ修道名である。テレサの貧しい人々のための活動は、後進の修道女たちによって全世界に広められている。

木陰に群生するドクダミ。強い植物です。環境が悪くても平気。こどものころよく煎じて飲まされました。夏の草です。
白い花は花じゃないんですってね。苞で、花は黄色の穂なのですって。
あんなクサイもの「はいく」にするヒトなぞ無いだろうと思いましたが、いるんですねえ。ハナつまみながらの吟行、こちらのほうがよっぽど、お題になりそうです。
消夏専一に。