さかしら伊呂波50撰(2)「め」 一休さん | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

[め] 一休

目明(あ)かぬ子猫(こ) 冬耳たてて まさぐりく    
さまで出た耳 結ふ小糠雨

めあかぬこ ふゆみみたてて まさぐりく
  さまででたみみ ゆふこぬかあめ

———生まれたばかりのコネコが音を頼りににじり寄ってくる。欹(そばだ)てた耳に冬の夕方の小糠雨がはらはらと…
一休さんが「こっちにおいで」と言えば雨が「来(こ)ぬか来ぬか」。子猫「ネウネウ」。

然まで(さまで):【副詞】そんなにまで。
小糠雨(こぬかあめ):非常に細かい雨。

一休(いっきゅう):室町時代の臨済宗(りんざいしゅう)の僧一休宗純の愛称。主に、その生涯に様々な説話を残した事から江戸時代に説話『一休咄(いっきゅうばなし)』が作られ、頓知(とんち)で有名となる。
絵本の童話や紙芝居の題材として良く用いられた。特に、「屏風(びょうぶ)の虎退治」「このはしわたるべからず」などの話は有名。

猫の鳴き声の擬声語、むかしは「ねうねう(ニョウニョウ)」(『源氏物語』・若葉下)。現代語ではニャーニャー。
中国では、鶏(にわとり)の鳴き声を「東天紅(トンティエンホン)」と聞きなしている。猿(エテこう)については次を。

急に寒くなりました。着るものが急に重くなりました。
寝るときにマスクしています。クチビル寒し秋の風。