「回文俳句」に飽きが来たのでふっと思い付きで、回文短歌に挑戦してみようかと思います。
実を言うと短歌を一首もつくったことがないので無謀な挑戦ではないかと思うのですが、ナアニ人間がやっていること、大したことは無カンベエと例によってたかくくりの補助線上のワルツを踊ります。
構成はいろは歌留多を骨子に考えます。
きょうはイロハの「イ」。
もうひとつ趣向を加えて、「偉人伝」はどうでしょうか?
【い】 トルストイ
異(い)とすると 辞(じ)はクロイツヱル ソナタだな
反(そ)る絵(ゑ) 追録(ついろく) 愛(は)しトルストイ
———ベートーヴェンがピアニストのクロイツェルに献じたこの曲を、クロイツェル自身は一度も演奏しなかった。異とされた献辞がすすり泣きしている。トルストイはこの題の短編小説を書いて挿絵のように強すぎる夫婦愛を語った。
ところで、音楽にも回文楽曲がある。
ハイドンの交響曲第47番『パリンドローム』の第3楽章は、逆から読んでも同じ楽譜になる。palindrome( パリンドローム)とは、「回文」のことである。英文では「Madam, I’m Adam. (マダム、わたしはアダムです)」が有名。
回文構造ではないが、J・S・バッハの「音楽の捧げもの」に『蟹のカノン』があって、音譜を前から読んだものと後ろから読んだものとを同時に演奏するというものである。回文短歌と異なり同時に耳に入ってくるので聞き分けるなどできる芸当ではない。昔もヒドイひとがいたものですね。
という具合ですがいかがですか?
作ってみてわかったことは、通常短歌と回文短歌はちがうということです。これなら短歌未経験でもイケそうです。
継続は力なり。アレッ、ちょっと意味取り違えかな?