しも取るはもつぱら恥づも春灯
———しもとるは もつぱらはづも はるともし /
しも取る:シモ(排泄物)の世話をしてもらう。
もっぱら:モハラの促音化。①ひとつの事物だけを対象とするさま。ひたすら。②一番大切なこと。
春灯(はるともし):朧夜の明かりは潤んでいるようで、華やぎだけではない春の愁いの趣がある。春の季語。「春の灯」「春の燭」
年と共に体が不自由になり、他のことはともかく、しもの世話をかけることが、やむを得ないこととはいえ、こんなに恥ずかしいことはない。
おふくろのしもの世話をしましたが、今はわが身。こんなにつらかったのかとしみじみ思う昨今です。