俳句ポスト365 兼題〈しゃぼん玉〉投句自解 | ouroboros-34のブログ

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こころに映りゆく由無しごとを其処は可となく書き付けて
ごうなっだのでありますぐるらめ。

  俳句ポスト365第187回兼題〈シャボン玉〉
に下記12句投句しました。自解しますのでお楽しみください。

●しゃぼん玉玉手筥崎八幡社 
 
  俳句しりとりです。 玉手:手の美称
子供のころのしりとりでこんなものがありました。
「ニッポンの」「乃木さんが」「凱旋す」「スズメ」「メジロ」「ロシヤ」「野蛮国」「クロバトキン」「金の玉」「負けて逃げるはチャンチャンボー」「棒で叩くは犬殺し」「シベリア鉄道長けれど」「土瓶の口から湯気出せば」「婆さんのシワ三十二」(はじめに戻る)ニホンのはやし言葉は、このように七五調からなりたっています。

おもしろいと思ったのですがボツでした。この句がウロのイチ押しの句です。

●気負ひ出で音無く割るゝしゃぼん玉

   「ゝ」にしゃぼん玉の割れた感じがでていますね。これは、「漢字」でしょうか?いいえ、これは漢字ではありません。「国字」です。パソコンで打つには「くりかえし」と打ち込んで文字変換します。あ、知ってた?ゴメン…

●いま泣いてしゃくりあげてるしゃぼん玉

「しゃ」で口調を整えようと苦心した句です。同時にシャボン玉がブルンブルンしている様子を「しゃくりあげている」と表現したのです。

●わらわらと平家の浦のしゃぼん玉

壇ノ浦の平家蟹があぶくを出しているサマを連想しませんか?そうですか、しませんか。ボクも連想しないです。

●しゃぼん玉全きものを保ちつつ

●向かふさきは寝釈迦涅槃会しゃぼん玉

大きくて頑丈で「釣鐘」にシャボン玉がゆらゆらと揺れていった、と、はじめ考えたのですが類句がありそうで、出句に変えました。どっちみちボツでしたね。

●シャガ-ルの空飛ぶふたりしゃぼん玉   「人」位選

シャガール展がどこかであるらしく、広告が目に付きました。これこれっとヤマを掛けたら当たりました。昨日まで流感が腸に当たり下痢が一週間つづきました。よくアタルおとこなんです。
人位選で類句がありましたね。
  シャガールやしゃぼん玉の中に住む  やまなすび

●ふるふるるんみんな見あげるしゃぼん玉

「選者の好きな赤烏帽子」。そうです。オノマトペです。フツーのじゃ面白くないので、掲句のようにアソンでみました。いま、シャンソンを丸暗記中ですが、となりの歌が♪フルフルウーフルフルウ・・・♪なんですよ。

●われさきに急ぐかなしきしゃぼん玉

「かなしい」とか「きれい」とかモロに説明してはいけない、それを他の形で描いて読む人に共感させるように工夫するのが「俳句」…
わかってますって…そこを曲げて「かなしき」を入れてみました。打ち上げは? ――点火しなかった!

●霹靂す呼ばれしはうへしゃぼん玉

霹靂(へきれき)雷がゴロゴロ鳴ることです。親鳥が雛を呼んでる気分です。巨大な自然と弱弱しい人工物のコントラストというか…自然に帰れ、というか…ルソーになっちゃった!?

●しあはせの形になってしゃぼん玉
もうひとつ作ったのが、●しあはせの形はかうかしゃぼん玉

球は根源的なカタチ。「幸福」を形にすればこうなるのかな?という「哲学」の俳句。それにしてもこわれやすい。

●あえかなりひとりただよふしゃぼん玉

こちらは「孤独」が主題。哲学俳句第二弾!ふるえるほど悲しさがこみあげてはきませんか? そうでもない? あ、そう。じゃ、このへんでやめようか・・・

いずれもヒネリが無い無い、と反省しきり・・

    息せざる平屋のはうよりしゃぼん玉    ウロ