ブログネタ到来。早速蒔き付けることにいたしましょう。
つらつらとコメントを瞥見するに(これが正しくないニホンゴであることを論述セヨ)悠さんも討論の仕方がわかってきたようであります。要するにキャッチボールでありますよ。受けたボールは投げた相手にキチンと投げ返す。間違っていたら、まちがいでしたと言う。意見が異なるなら、自分の見解を述べる。これまであなたのコメントはコンチクショーバカヤロウ的な罵倒するだけの文面でしたが、瞬間湯沸しも時間をおいて湯玉が走らなくなったって感じですかね。
長谷川櫂先生の句に対する評価も一応ボールがフラフラと返ってきた。これが在来にはなかった、一歩前進と思いました。おおそれながらと伺いをたてた質問には遂にご回答がいただけなかったのはまことに残念ですけれども、まあいいでしょう。
そうそう相手に注文つけるのも討論のいいテクニックのひとつですよ。
「千万の理論より一つの句でも披露されては如何がでしょうか?さすれば私如き若輩者を黙らせることは容易いでしょう。」(悠さんのコメントより抜書き)
キタキタ来ましたよ。喉元に腰元の懐剣が…そうですそうです。相手の弱点をズバッと突く。直球勝負できましたネエ。私はこれに応えねばならない。
私にはサドっ気とおなじぐらいマゾっ気もありまして、ぐうの音も出ないこの瞬間がまさに至福の始まりなのであります。
自称若輩ほんとうはご老体の悠さんを黙らせるチンケな目的なんぞではなく当に老醜にまみれた自分の至福のために反論を工夫するのです。かくて摂食しながら用便しながら小生はああであろうかこうであろうか、ああでもないこうでもないと寝ても覚めても考え続けます。
後生にテーマが与えられたのです。悠さまカミサマ仏様ですよ。
さておこたえの筋――
わたしが俳句をやらんわけ……
歌舞伎の評論家は役者はやらんのです。
大相撲の解説者は相撲を取らんのです。
警察は殺人をしないのです。
もっと例がほしいですか?
公園の管理人は散歩をせんのです。
天皇は株をやらんのです。
宇宙飛行士は夫婦喧嘩はせんとですタイ。は、は、は、これは眉唾ですが。
犬が西向きゃ尾は西向かんトデス。月は東に日は西に、ですたい。
野球の審判は玉投げはせんと。
サッカーの批評家はゴールはしない。
女子バレーの監督はコートに入らない。
かくいう私は実作しないで晩酌しながらウンチクを傾ける。
実作は感覚力で批評は判断力、と思っている人が多い。あなたもしばしば自分の感性を誇っていらっしゃる。
こんな記事を見ました。
道に古い縄が落ちている。あなたは「あ、蛇だ」と思う。次の瞬間、なんだ縄じゃないか」と気付く。はじめは感覚で受け止める、すぐ判断することで感覚の犯した過ちに辿りつく。直後の一次の判断はこの程度のものだが、つづく批評家の二次三次の判断は重いのです。作者さえ気付くことのなかった優れたところよくないところを指摘するのですから。
世の中俳句作者は掃いて捨てるほどごろごろ居るが批評家というのはホントに少ない。それで似非添削者が横行するのです。
待てよ悠さんのおっしゃるのも尤もだな、ジャクハイも一句弄んでみるか。まず献句二本
バンカたれじじいじじいのセカラシカ
悠悠とジンギスカンの湯気を喰う
ラララララランランラララ四七抜きら 宇宙系
オモシロ詰まらなくなったな。
俳句などもうやめたいなやめたいな。
彼岸から帰参しました昨日午後 古典系
秋立つやほろりと落ちし蝉の殻
逃げ水のハネでグッショリ乾いたっ 漫俳系
花吹雪オーバーランして花筏 漫俳系
花のダブリがミソです。
「逃げ水」のかわりに、「へびのまい」でもいいですよ。「上気路」でも「擾水区」「蒸遊海」「空の寝そべり」「うつしかは」…どれも合いそうですね。
あ、詩経にこんなコトバがあるよし昭和40年のメモ帖にありました。蝃蝀(ていとう)虹のこと。
蒸遊海はねてグッショリ乾いた ウロ
幼蝃蝀故に夕陽のたわむれる ウロ
いいのができましたね。名句ですかね!
そろそろいいかなお茶漬けにしたいな秋の暮れ。
よしきょうから死ぬまで日めくり四月一日 宇宙系
点滴はあの世送りの水時計 漫柳系
凍蝶は溶けてながれて野~~~へ 漫俳系
遺品帰る恩賜のサック見当たらず 古典系
「遺品帰る」は、積極的平和主義。ガバメント・イッシュー「突撃一番」、三題噺デシタ。
推理三題
オルフェーブル霧のなかなる水死体 古典系
テムズ河霧のなかなる水死体 古典系
猫実川靄のなかなる水死体 古典系
イレテタンプチナヴィーユエクテモア 宇宙系
けりもにやアリャコビデアノみおぱひて 宇宙系
旧仮名遣い有季定型。
ありすかのてもひぬなれともにさすか 宇宙系
草枕二題
やみをぼならうんえちはらばどたじょさ
まちのりがこかがたにたけかがつうに
新仮名遣い有季定型。かな書き。
散逸し苺喰ふロゴ珊瑚焼く 宇宙系またはウロ系
祖先には一夜一夜に人見ごろ 宇宙系
旧仮名遣い有季定型。
宇宙系がわりとつくりやすく、おもしろいので次回もこれでいきますか。
追記
長谷川櫂先生をウロが俳句界の「大御所」といったとあなたは憤慨している。「何を以ってそういうのか?」と。面倒くさいひとだね、あなたは。
私は長谷川櫂先生のことは何も知らなかったときに、悠さん、あなたが紹介してくれたんですよね。天地わたる先生のブログをごらんなさい、とすすめたのもアナタ、そこには長谷川櫂先生の句がべたぼめされている。更に「俳句界」2015・5月号の巻頭に特別作品50句として雑誌の看板特集の扱いを紹介してくれたのもア・ナ・タ。何を以ってもトンカチを持ってもないよ。俳句のギョウカイそのものが「大御所あつかい」しているではないかいな。その片棒かついでいるのはア・ン・タはんでっしゃろ。往生際のワルイコトいわんといてんか。シンキくさい人やわ、ホンマ。
妄言多謝。へへへ…