動物病院あるあるで
同じ症例が続く ということがあります
GWあけは猫の糖尿病
1匹は元気だけど最近水を多く飲みますというややぽっちゃりニャン
検査をすると糖尿ということが分かり、さっそく食事療法とインスリン注射を始めました
もう1匹は昨日まで食べていましたが、突然食べなくなり立てなくなりましたというかなり体重オーバーニャン
検査をすると高血糖、尿糖と尿中ケトンも出ていてケトアシドーシスというかなり重症です
点滴入院をし、尿中ケトンが消えるまで体内バランスを見ながら点滴の種類を替え
低血糖にならないように注意しながらインスリンの注射をします
その時に数時間ごとに採血をし血糖値などを測定しますが、私一人でも前足から採血させてくれるニャンでも
何回も採血をすると血管も傷んでくるのでだんだん採血が難しくなります
そこで今回動物用簡易血糖測定器をメーカーからお借りして耳測定をしていました
写真右が人用、左と真ん中が犬猫用です
どれも使い方はほぼ同じで、0.3μℓという少量の血液で測定できます
参考にした動画
私の場合、血管に刺すとドバっと出るような気がしたので
特に血管にこだわらず、細めの針で耳の縁をチクッと刺し
周囲をモミモミして血の玉を作って測定していました
飼い主さんには毎日尿を検査していただいて尿糖+以上であれば注射していただいています
入院していたニャンは外でもトイレするタイプで尿検査が難しく
処方食もあまり食べないようなので、そのような場合にご自宅で測定できたらと思います
今年で7年目になる18歳のベテラン糖尿ニャンは、1月に1回検査に来院し上手に維持されています
そのニャンは機械と人用簡易測定器で測定していますが、簡易測定器はだいたい1/2位低く表示されます
犬猫用はまだ誤差がどのくらいかわかっていませんので
データが集まってきましたら、使いやすい方を購入し糖尿ニャンの飼い主さんのお役に立てたらと思っています
入院したニャンのお話を聞いたら
「今年の冬は異常な食欲で水をよく飲んでいた」とおっしゃっていましたのでその頃から始まっていたのかもしれません
ケトアシドーシスは高血糖が長く続くと発生しますので、普段から食事の量、飲水量など観察し
少しでも普段と違うことがありましたらご相談ください