今週の月曜日に、左手人差し指の付け根辺りを段ボールカッターで切った。私としたことが、お恥ずかしい失態である。


 何故その様な怪我をしたかと言うと、硬式テニスボールに十字の切れ目を入れる作業をしていたのである。テニスボールに十字の切れ目を入れて、どうするのか?そんな疑問を持たれる方のために説明をすると、教室で使用する生徒用学習椅子の脚に取り付けるためである。

 十字の切れ目に椅子の脚を、上から挿入するのだ。だから、一脚につき4個のテニスボールが必要となる。

 また新たな疑問が頭に浮かぶ方のために、どうしてそんなことをするのか?その目的をお伝えしよう。それは、防音効果を得るためである。

 生徒によっては授業中であっても、椅子を前後左右に揺らしガタガタと音を立てる。特別支援学校の生徒の中には、その動作を止めるよう指導されてもその意味を理解し難い者や、揺らす動作を楽しんで止めることができない者の割合は少なくない。そのため教師は、生徒を指導しつつも生徒の負担にならず、且つ物理的な解決策を講じるのだ。その対策として今回は、硬式テニスボールを生徒椅子の脚に嵌めるというものであった。


 左手でテニスボールを持ち、右手でダンボールカッターでギコギコ切っていたら、勢い余って左手人差し指の付け根にズルッといってしまった。ご存知のようにダンボールカッターの歯は、ステーキナイフのようにギザギザとノコギリ状である。

 あっ!と思った瞬間、深く切れてボタボタと血液が床に落ちた。かなりの出血量だったので急いで分厚くティッシュで押さえ、恥ずかしい思いを抱きながら保健室へと向かった。


 養護教諭と校内看護師らの判断は、傷は深く縫合してもらわないとこのままでは無理だろう、とのこと。連絡を受けた教頭も駆け付けてくれ、校医の整形外科クリニックへ行くことになった。

 その際の教頭の「公務災害の申請をするなら実費で支払い、申請書類の作成が面倒臭いなら健康保険の3割負担で支払って下さい。申請したからといって、公務災害が認められるか分からないけどね。」という言葉に違和感を感じた。たが、傷の度合を見て、心配はして下さっていた。それには感謝している。

 電車通勤の私には足がないだろうから、と校内看護師がクリニックまで送ってくれた。本当に有難かった。診察結果は、縫合必要となり3針縫うことになった。

 每日消毒のため通院し、明日の月曜には抜糸予定だ。


 今回の怪我で、公務災害が認められるか分からないそうだが、私は申請をするつもりである。

 何故なら、予算がないと言われているからこそ、本来は教師の仕事ではない硬式テニスボールの椅子脚カバーを作っていたのだから。

 公立学校教師の勤務環境は、報道されているよりもブラックであると感じるのは、私だけであろうか?