こんにちは。

 

ワシントン州シアトルの近郊にある航空博物館、

The Museum of Flight(シアトル航空博物館)に行ってきました。

 

 

お出迎えはF/A-18Aホーネット。

戦闘機の中でも名機と言われる機体です。

 

こちらは、アメリカの航空機メーカー・ボーイング社のお膝元の一つ、ボーイング・フィールド(キング郡国際空港)に隣接した航空博物館です。

 

民間の航空博物館としては世界最大級の広さと展示機数になります。

 

クオリティは置いておいて、展示機数で群を抜く航空博物館はこちら↓

 

 

  アクセス

 

日本からの直行便もあるシアトル(Seattle)の空の玄関口、シアトル・タコマ空港(SEA、SEA-TAC)とシアトルのダウンタウンのほぼ中間地点にあります。

 

 

シアトル・タコマ空港またはシアトル市街からは、いずれもバスか車(レンタカーかタクシー、ライドシェア)でのアクセスになります。

 

私の場合は、タコマ空港からUberを使い15分程度でした。

シアトル市街からも車で15分程度です。

 

開館時間や料金は公式サイトから。

 

 

  The Museum of Flightとは?

 

世界トップ2の航空機メーカー・ボーイング創業の地であるシアトルに構えられています。

 

この博物館はとても大規模で、建物はざっくり5つに分かれています。

 

 

(公式ホームページから)

 

これらを全てくまなく見て回る場合、丸々1日は欲しいところです。

 

建物内にちょっとしたカフェもあるので、休憩と軽めのランチをすることもできます。

 

そんなに時間は取れない!という場合は、マップ右上のAviation Pavilionと左のGreat Galleryを見て回るだけでも、それなりに楽しめると思います。

 

各建物の展示はざっくり以下の通り。

  • Great Gallery:飛行機の歴史の展示
  • Red Barn:ボーイング社の歴史の展示
  • Personal Courage Wing:戦時中の飛行機の展示
  • Space Gallery:宇宙開発の展示
  • Aviation Pavilion:主に大型機の展示

 

  Great Gallery

 

エントランスから入って左にあるのがGreat Galleryです。

 

こちらの建物では、ライト兄弟のライトフライヤー号から始まり、小型機を中心にところせましに多数の飛行機が展示されています。

 

こちらの建物からは、3機を紹介しようと思います。

 

 Boeing Model 80A-1

まずはこちら。

 

 

ボーイング社が初めて製造した旅客輸送用の飛行機です。

このシリーズ(モデル80)は、1928年に初飛行しています。

 

それまでの飛行機は、郵便物の輸送と戦闘機のような軍事用が主流で、お客さんを飛行機に乗せることはメジャーではありませんでした。

 

このモデル80にはお客さんを18人乗せることができ、アメリカ初のスチュワーデスが乗るようになった飛行機でもあります。

 

ちなみにスチュワーデスが乗るようになる前は、副操縦士が乗客にお弁当や飲み物のサービスをしていたそうです。(今では考えられないですね)

 

この飛行機の側面にあるロゴを見ていただきたいのですが、United Airlines とBoeingの文字が確認できます。

 

 

今では考えられませんが、1934年まではボーイングとユナイテッド航空は同一会社で、一つの会社・グループに航空機製造部門と運航部門が存在していました。

 

ちょっとした歴史をロゴマークで感じることができます。

 

 Lockheed M-21 (Blackbird) /D-21

続いては、世界で2機しか製造されず、しかもそのうち1機は事故により失われている超音速偵察機、Lockheed M-21/D-21です。

 

(写真中央の黒くて大きな機体がM-21、その上に乗る小さなロケットのような機体がD-21)

 

こちらの機体、元々はCIA(アメリカ中央情報局)の超音速偵察機として開発されたLockheed A-12が母体となります。

 

超音速偵察機A-12を設計変更したM-21の上に、無人超音速偵察機(ドローン)D-21を乗せて飛行、途中でD-21を切り離しD-21が敵地を偵察する、そんな設計でした。

 

実際見てみると、上下がひっくり返ったコバンザメのように見えます。

 

このM-21の設計の面白い点としては、機体の胴体にあると思っています。

 

超音速飛行をすると、空気との摩擦で熱が発生し胴体のパネルが膨張します。

 

この摩擦熱による膨張により、パネルがぴったりとフィットするようになっているようです。

 

ということは、地上にいる間はパネルが冷えて縮こまった状態になるので、部品の隙間から燃料がよく漏れていたそうです。

 

 Taylor Aerocar III

3つ目はこちら。

 

 

赤い車に羽を生やした文字通り空飛ぶ車です。

 

なんとなく子どもが考えそうなロマン溢れる乗り物ですが、実際に空を飛ぶことができ、もちろん公道も走れる車でもあります。

 

1956年に、アメリカの民間航空局から認証を受けているようです。

 

この機体、道路を走るモード、つまり翼を折りたたんだ状態から翼を固定し空を飛べる状態への変更は、わずか15分でできるそうです。

 

夢だけで終わらない、現実的な空飛ぶ車であったことがわかります。

 

しかし残念ながら商業的に成功することはなく、6機のみの製造となったそうです。

 

 

以上、長くなってきたので続きはまた次の記事で。