キャンディ・キャンディは、70年代に大ブームとなった名作少女マンガである。

(´・ω・`)


主人公のキャンディは、孤児院で優しい愛に包まれて育った、明るくおてんばでポジティブでタフな少女である。

やがて近所の大金持ちアードレー家の若衆に気に入られ、本家の養女となる。

その後は、憧れのアンソニー様が馬から落ちてお亡くなりになったり、

イギリスに留学した先で貴族の中二病少年テリィ様と不純異性交友して退学処分を食らったり、

すったもんだを経験しつつも看護師を志して成長し、最後はアニムスであったアルバートさんと結ばれたっぽい結末で終了する大河ドラマだ。


え?ダイジェストの仕方が酷すぎる?

(・_・;

しかし今回のポイントはキャンディではないのだ。(笑)


キャンディ・キャンディには、ありがちな敵役としてイライザという少女が登場する。

イライザ様は、縦ロールの美少女である。しかし、登場する時は大抵、イラついて眉間に皺を寄せているので、さほど美人に見えない。

大変勿体ない話だ。ワタシなら、ベタベタに可愛がってカラスの足跡から解放してやるのだが。(-。-;


さて、イライザ様がイラついているのには訳がある。キャンディにいつも美味しいところを総取りされてしまうからである。(・_・;


イライザ様は、大金持ちアードレー一族のジュニア世代の中で紅一点の存在である。

レディとして恥ずかしくないよう、幼い頃から、様々な作法を厳しくしつけられてきたのであろう。そこには並大抵ではない努力があった筈だ。(・_・;

あの縦ロールを維持するだけでも、毎朝早起きして大変な時間と手間をかけているハズである。(笑)

あのコワい大ババ様、もとい大おば様からも寵愛を受けているのだから大したモンである。(-。-;

普通に考えたら、周囲の若衆からチヤホヤされて当然の美人お嬢様である。彼女はそれだけの研鑽を重ねているのだ。(笑)


そんな所に、突然現れたキャンディ。

作法もへったくれもなく、本能の赴くままに野山を転げ回っている野生のタヌキのような能天気な少女である。

それが、大した苦労もなく本家の養女という地位と若衆の人気をノホホンと掠め取っていくのだ。そら、腹も立つだろう。(笑)


そんなキャンディでも、今や本家のお嬢様である。初めて食事に同席したイライザ様は、取り乱すことなく、こんなアドバイスを上品にそっと送っている。

「キャンディ、スープは音を立てずに飲むのよ。今まで作法を教えてもらったことはないの?」

なんと弁えた態度であることか。これぞ本物のお嬢様の矜持であろう。(・_・;

しかしそれに対してキャンディは、古狸のような皮肉でもって応えて若衆達の笑いを誘い、イライザ様をダシにして人気を固めたのだ。完全に舐めくさっている。(笑)


しかも、イライザ様の実兄のニールは頭と性格の悪い、まるで頼りにならないヘナチョコである。

終いには、日頃イジメ倒していたキャンディにあろうことか惚れてしまい、婦女暴行未遂もどきまでやらかしてしまう。

コレではイライザ様も立つ瀬がないだろう。(-。-;


アードレー一族の若衆といい、テリィさんといい、なぜ皆んな揃いも揃ってキャンディに発情してしまうのか?

バカなのか?

それとも変な野生のフェロモンでも出ているのか?(・_・;


あの物語を、主人公キャンディに共感しながら読んでいる側としては、イライザなんて底維持の悪いお局様としか映らないだろう。ワタシもそうだった。(-。-;

しかし、今一度冷静に眺めてみると、イライザ様の方が普通に人間味があるのではないか?

誰だってあんな風にないがしろにされ続けたら、性格だってひん曲がってしまうだろう。

少々意地悪であったのかも知れないが、彼女にだって守りたい自分の立場があるし、あの年頃なんだから我儘なのは仕方ない。

それは本人のせいというよりも、親の教育のせいだろう。


むしろ、どんな境遇にあってもヘラヘラしながら幸運を鷲掴みにしてしまう野生児キャンディの方が理不尽な妖怪だったのではないだろうか。(・_・;


もちろん、このような見方には多くの異論があるコトは承知している。(-。-;

だからワタシはここで、正直に告白せねばならない。

ワタシは縦ロールの味方なのだ。(笑)

例えば、「ガラスの仮面」なんかでも亜弓様しか目に入らないのである。

だから、世界中がイライザ様を嫌っていても、ワタシだけは彼女の味方なのだ。

文句のある者はかかってきなさい。(笑)