目が覚めると、顔の上に黒くて柔らかいものが載っていた。
「気付きましたか。」
アイちゃんだ。(・_・;
辺りを見回すと、草木みたいなモノが生えている。
ここは何処なのだろう?
ここは、地球から1500光年離れた散開星団…のハズである。
Tehar人の柴犬っぽいピス、Tehar製スーパーAIのアバターである黒猫っぽいアイちゃん、デルタ星人のミラと共に、生命反応のある星を探索していたのだ。
彗星オミクロンで調査していた時に、突然水蒸気が噴き出して、我々のいた転移用テントが吹き飛ばされかけた
…ところから記憶がない。
「咄嗟に転移して彗星オミクロンから逃れたのですが、私とジェットさんは途中でテントから放り出されてしまったのです。」
アイちゃんが説明してくれた。
「ピスとミラはどこ行ったん?」
「ピスさんとミラさんは、転移用テントと共に別の惑星にいます。」
離ればなれになっちゃったのね。(・_・;
「既にピスさんと連絡はついていますので、そのうち迎えに来てくれるでしょう、
いま我々がいる星は惑星π(パイ)、ピスさんたちがいるのは惑星ρ (ロー)です。取り敢えず二手に分かれて調査することになりました。」
気を失ってる間に話がついていたのだ。(笑)
「大丈夫なんかな。テントないし、武器とか持ってないで。(-。-; 」
「ジェットさん、私のアバターボディには分析機器以外にも様々な機能が装備されているのですよ。」
なにそれ。(・_・;
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
しばらくその辺をブラブラ歩くコトにした。
惑星パイには植物モドキがたくさん生えていた。動物なんかもいそうだ。
「なんかいてへんかな。」
「そういえば、今までは陸生の大型獣に襲われたことが無かったですね。」
「そんなん出会いたくないわ。(-。-; 」
草むら、もとい草モドキむらがカサカサっと音を立てた。
ビクっとしてそちらを向くと、小さな獣が走って行った。
「な〜んか嫌な予感すんな。(-。-; 」
「何か感知しましたか?」
「いや、こういう時に限って、デッカい肉食獣とかに襲われるんとちゃうやろか。(-。-;」
どうやらこれでフラグが立ってしまったらしい。早速お出ましだ。
ブフォー、フッフッフッ
ヘンな音が聞こえる。(-。-;
「あそこから睨んでるやん。」
そこには、トラ模様のイノシシみたいなヤツがいた。
2mくらいはあるだろうか。
初めての星であり、初めて見る動物だが、どう見ても我々を襲撃したがっておられる。(笑)
「確かにこれは危険そうですね。」
アイちゃんはそう言うと、虎イノシシの前に立った。
すると、アイちゃんの身体がプクーっと膨らみ始めたのだ。
まるで風船みたいにどんどん大きく丸くなっていく。
そして直径5m程度の、猫の顔が描かれた黒い風船みたいになったのだ。
(・_・;
ブフィー、ブフィー
甲高い鳴き声を残して虎イノシシが逃げて行った。きっと驚いたのだろう。(・_・;
「こら、エラい機能やな。(・_・; 」
「危険な時はジェットさんの保護を最優先すると最初にお約束しましたから。」
パンパンに膨れた風船アイちゃんの顔がドヤ顔に見える。(笑)
その後も、ネズミみたいな顔の付いた大蛇みたいなヤツとか、イワシみたいな顔の馬みたいなヤツとか、様々な生き物に遭遇したが、いずれもアイちゃんが風船モードで穏やかに追っ払ってくれた。(笑)
出会う動物は、当然ながら見たコトないものばかりだが、何かに例えることができるというコトは、地球の動物に似ているというコトでもあるのだろう。
「€¥€€みたいな背中の€$€€みたいな動物」だけは、ちょっと何を言ってるのか分からなかったが。(笑)
「それにしても、大型獣が多いですね。」
「気候が安定してんのかも知れへんな。地球の恐竜時代みたいなモンなんちゃうか。」
「確かに気温が高く、植物モドキも豊富です。」
それにしても。
ここまで回ってきた中で、比較的よく進化した生き物がいる星は、いずれも動き回る「動物タイプ」と動かない「植物タイプ」がいる。
しかも動物タイプは4脚獣が多いし、植物タイプは光合成生物が多い。
ピスの奥さんは「進化にはある種の必然性がある」と言っていたが、自然選択に残りやすく、生態系が安定しやすい適応形質の組み合わせパターンとかあるのだろうか。(・_・;
「どっかに知的生命体はいるんかな?ピスがいてへんから飛行艇で探索でけへんな。」
「後で合流してから詳しく調べましょうか。ここの大型獣程度なら問題ありませんので、歩き回れる範囲だけでも…」
とか言ってる時に限ってヤバそうなヤツが現れた。(・_・;
体型はワニに似た腹這いの平たい形である。
顔はバッタみたいである。ギザギザした口と複眼の代わりにつぶらな瞳がある。何と言うか、あまり賢そうではない。(笑)
そして、額には触角の代わりにユニコーンみたいな長くてガッシリした、先端の尖った角が生えている。角の先の方には、干からびた何かの死体のカケラみたいなものが刺さっている。(・_・;
「あ、これアカンやつや。」
咄嗟にアイちゃんを左脇に抱え上げて、樹木モドキに登った。
こんな角で突撃されたら、風船アイちゃんと言えどタダでは済みそうにない。(-。-;
一角ワニは、我々が登っている樹木モドキの根元にドドドッと突進してきた。
腹這いで進むので、登っては来れないと思ったのだが…
バキキッ!メリメリ!
一角ワニの角が樹木モドキの根元にめり込んだ。
登っている樹木モドキがゆっくり倒れ始めた。コレはヤバい。(・_・;
「わわわわ…」
樹木モドキはそのまま一角ワニの上に倒れ込んでいった。
メキバキッ!バキドサッ!
幸運にも、いや不幸にも一角ワニは樹木モドキの下敷きになった。
その場で脚をバタバタさせている。
その隙に、スタコラサッサと逃げ出したのだ。
知らんけど。(-。-;