作業療法アプローチ研究会「Team,re;Quest」のブログ -33ページ目
みなさま、こんばんは。事務局の後藤です。今月はわたしがメルマガ担当です。3月も最後となりました。早いですね~。この時期は別れの季節で寂しくもあり、希望もありと少し複雑です(´・ω・`)しかし、別れの日がその人にとって残りの人生の始まりでもあるので応援したいですね(^O^)

 さて、今日は対象者が行う作業・活動を実際に評価をしていくために活用できる評価であるAMPSについてお話します。
 
 AMPSはアメリカのAnne Fisherが日常のどの課題においても観察される「物を持ち上げる」「物をつかむ」などの能力を点数化した、15万人のデータに基づいたOT独自の世界的に使えるADL/IADLの質を評価する方法です。作業遂行の質は対象者の運動技能(16項目)とプロセス技能(20項目)で評価をします。

長所は様々ですが、3歳以上で障害のあるなしにかかわらず使用が可能、国際的にまた異文化間でも標準化されている、対象者のニードに関わりがあり且つ馴染みの課題(約125課題)を選択できる、客観的な結果として文書化したり、介入効果の判定として用いることができるなどがあげられます。

採点はコンピュータに打ち込みますが、評価者の寛厳度が考慮され、採点結果がグラフィックレポート(年齢別健常者の平均値との比較値)となって印刷など可能です。
た、特徴として1回目と2回目の評価で異なる課題を対象者が遂行しても対象者の能力の変化を比較できます。異なったAMPS課題を遂行した対象者同士を比較することも可能です。
短所としては単純な日常生活課題をも遂行したくない対象者は評価できない、ただ評価用紙に得点を記したものはその時点では評価者の寛厳度などが考慮されていなため意味をなしません。

この、評価技術と認定評価者になるためには5日間の講習会に参加し、講習会後3ヶ月以内に10名のデータ提出をして、合格する必要があります。

僕自身は昨年にAMPS講習会受講し、無事認定評価者となりました。5日間長いと思うかもしれませんが、AMPSの概要などとともにひたすらDVDを見ては評価フィードバックをやらされます笑。
当院も含め、多くの病院・施設ではFIMBIが活用されています。それらも対象者のADLを把握するのには有効ですが、AMPSでは質的な部分やいまどれくらいのことができて、どんな援助が必要か、一人暮らしが可能かといったようなことを知ることができます。
認定評価者だけが得られる採点結果をコンピュータが算出した報告書やレポートは他部門への説明の際にも活用できます。
また、AMPSをより臨床の中で効率的に活用するために開発されたOTIPM(作業療法介入プロセスモデル)などは初期介入から治療までのプロセスをわかりやすく説明 しており、このようなモデルに沿って考えていくことも臨床に役立つと思います。

AMPSに関しての紹介はこんな感じですね。もちろん、講習会に参加して集中して学び、認定評価者になるのもいいですが、なかなか時間を作って参加するのは難しいですよね。
ただ、AMPS評価の視点は独特で今までみなさんが観察していたものとは少し違う部分もあると思います。僕なんかもこれまでは活動場面を観察する際、観察しながら考察(例えば、皿を洗う作業でうまく汚れが落とせていない→手指筋力低下とか(すみません、実際はもっと考えてますが笑))をしていることが多かったです。しかし、AMPS評価はその場面はもちろんのこと、活動の流れ全体やその方の活動に対する習熟度などにも焦点をあてるため、これまでよりも一つの作業場面をより丁寧に捉え、なおかつ考察の幅も広げることができるのでいろいろな要因を考えることができるようになります。そこから、その評価に合わせ、適切な介入計画へ結びつけることができるようになります。なので、講習会に参加するまで興味は・・・という方でもどんな評価がくらいは知っていて損はないと思います。

ここで説明させていただいた内容はごく一部にしか過ぎないため、ご興味のある先生は日本AMPS
研究会HP
や参考文献をご参照ください。
少しでも皆様の臨床の振り返りに役立てられたらと思います。長文、最後までお読みいただきありがとうございました。

【参考文献】

吉川ひろみ:作業療法がわかるCOPMAMPSスターティングガイド.医学書院, 2008