T では3年ぶりの対談ということで。

O そして振り返ってみると最初が2012年だったので、10周年ということになります。

T ほお、10周年ですか。前回で終わりかと思ったけど(笑)。

O いつも次を録るつもりで終わってないのに、間を空けてはまた録ってを繰り返してここまで来てしまいました。我々が会うの自体2年ぶりなんですが、久々に再会したこの時間をいきなり対談に使ってしまうという酔狂っぷりです(笑)。

T 普通だったら近況報告から入ると思うんだけどね(笑)。

O もうライフワークですからね。

T でも3日ぐらい前までやるつもり無かったでしょ(笑)。やるって決まると急に火が付くよね。

O ここで今回取り上げたいテーマを発表しますと、私が今敬愛しているスージー鈴木氏の著書『桑田佳祐論』について話したいと思います。

T ちなみにスージー鈴木さんを知らなかったんだけど、O君はもともと知ってたの?

O 前に『球辞苑』という野球関連の番組で応援歌について取り上げられた際に、音楽評論家で野球ファンしかも僕と同じロッテファンという立場からスージーさんが出演されていて、それをきっかけに興味を持って、Twitterをフォローさせてもらったりしているんだよね。

T そこからこの本の存在はどうやって知ったの?僕はO君に教えてもらったわけだけど。

O Twitterでスージーさんがこういう本を出すって宣伝をされていたので、桑田佳祐という僕も興味のあるテーマについての本だし、これは導きだなって思って(笑)すぐ買った。で面白かったので、T君にもおすすめしないわけにいかないなと思った次第です。

T 聞いた時点でAmazonの欲しいものリストには入れたものの、買うまでには至ってなかったんだけど、今度会うときにこの本についての話をしようって言われて慌てて買った(笑)。

O では僕がレジまで連れて行ったってことですね。あとT君以外にもう一人、すごくお世話になった会社の先輩が去年事故で亡くなってしまったんだけど、その先輩もサザンが好きだったので、今年の夏にお墓参りに行ったとき、こんな面白い本を見つけましたと墓前に一瞬だけ供えて回収してきた(笑)。

T たしかに置きっぱなしにされても困るもんね(笑)。

O だから僕がこの本をおすすめしたのはT君とその先輩の全部で2人ということになります。

T これから始めようとするのは『桑田佳祐論』の論、『桑田佳祐論』論となるね。

O ロン、ロン言ってて麻雀みたいになってますが(笑)。

T 表記の仕方はカギカッコの後に論で、『桑田佳祐論』論ね。

O カギカッコ付けないと、桑田佳祐論論になって誤字みたくなっちゃうからね(笑)。ここ注意しないとだね。

T では早速ですが、どの曲から語っていきますか?

O やっぱりこの著書について語っていくとすれば…、入りとしては『すべての歌に懺悔しな!!』だろうね(笑)。

T (笑)。今の話し方からしたら最初の『勝手にシンドバッド』だろ!

O まあ時系列に話していってもいいんだけど、T君にこの本をすすめようと思ったのはこの章を読んだからなので、この対談で話していくとすれば、やっぱりこの曲についてからになるのかなと。

T でもスージー鈴木さんもこの本で取り上げる曲をどうやって選んだのか謎だよね。サザン最大のヒット曲である『TSUNAMI』は取り上げてないのに、『祭りのあと』のカップリング曲である『すべての歌に懺悔しな!!』は取り上げている。

O たぶんスージーさんの思い入れのある曲を選んだんだろうね。それプラス、ネタ的に書ける内容が多いものを選んだのかなと。そういう意味で『すべての歌に懺悔しな!!』が選ばれてくるのはわかるんだけど、この曲はもともと僕らの間でもよく話題に上る曲になってたよね。それは何でだっけ?

T この曲の歌詞を見れば、一体誰のことを歌ってるんだろう?と誰しもが考えると思うんだよね。それで僕らも引っかかったのかと。桑田佳祐自身は自分のことを歌ったと言っているみたいだけど、誰かのことを揶揄した歌詞であることは明らかで。

O 「ドラマの主役にゃ燃えている」って時点で、長渕剛のことを歌っているのは間違いないよね(笑)。

T 長渕剛はこれに激昂したようだけど、その当時の経緯がこの本には細かく書かれているから、詳しいことを知らなかった僕らには面白く読める。

O 桑田さんから長渕さんに対バンのような企画をやろうと持ちかけて、実際蓋を開けてみたら長渕さんがサザンの前座のような役割だったので、それを長渕さんが面白く思わなかったといった背景も書かれていたね。しかも、曲の最後に「いらっしゃい」ってシャウトが入るけど、それは長渕さんがコンサートの始まりで言っていた言葉だというから、もう完全に黒(笑)。

T 矢沢永吉を皮肉った歌とも言われているみたいだよね。

O たしかに長渕剛を特定できそうなフレーズは使っているものの、曲全体としては誰か一人についてではなく、そのあたりのロックスター全般を総合した感じになっているね。

T それにしてもタイトルが「懺悔しな!!」だからね(笑)。相当な勢い。

O まずはこの曲について触れておきたかった。

 

To Be Continued...