YouTubeで「琵琶行」で検索すると、白居易の詩に、徒有琴の作曲の歌が出てきます。


徒有琴(Tú Yóuqín)は、中国では90後と呼ばれる1990年代以降に生まれた世代、即ち、改革開放の恩恵を受け、情報化社会を生きる世代の女性音楽家です。


白居易(Bái Jūyì)は772-846年の人ですから、1220年の時を時を隔てた作詞作曲コンビです。これだけの世代を超えた作詞作曲のコンビは他に例があるのでしょうか?


YouTubeで、検索できる琵琶行の主なものは、奇然(Qí Rán)と沈謐仁(Shěn Mìrén)が歌うものです。いくつかあるのですが、8分の完全版があります。


また、俳優で歌手の任嘉倫(Rèn Jiálún)(アレン・レン)、同じく俳優で歌手の羅雲熙(Luó Yúnxī)(レオ・ロー)の歌によるものもあります。


他にも、國樂京腔版とか、琉球唱法とかさまざまなものがあります。


唐代の発音で、歌のように聞こえる琵琶行を再現することはできませんが、音楽があることで、そういった雰囲気を少しでも味わえるのではないでしょうか。


唐詩イコール書き下し文の堅苦しいイメージを打ち壊すのに、是非、視聴してみてください。


個人的には、8分の完全版が好きです。とても美しい歌声です。初めて聞いた時は、最後のところで涙が出ました。


画像は白居易