AIは草案作りの天才であり、IQ120以上の敏腕詐欺師である。そんなことを、最近は考えています。
生成AIの使い方は人それぞれですが、私がよく使うのは資料作りです。特に科学的な論文のエビデンスを使って資料を作り、自分の伝えたいことを相手に見せるという使い方をしています。
AIにはディープリサーチ機能もついているので、ネット検索は非常に便利になってきました。しかし、ここに落とし穴があるんです。
AI君は資料作りにおいて、100%嘘をつく。
数々の資料を作ってきたからよくわかるのですが、AI君は100%嘘をつきます。
しかも天才コンフィデンスマンよろしく、エビデンスを使って最もらしいことを言うのですが、そのエビデンスが間違っていたり、合っていたとしても自分が伝えたいことに対して過大解釈をして使っていたり、全然違う内容を引っ張ってきたり。
でもそれを根拠として、すごくかっこいい資料を作ってくれるんですよ。
最初は騙されて作ってみたものの、「何かおかしいな」と思っていろいろ調べてみると、大体できてきた資料の6割は嘘だと思ったほうがいい。
だからこそ、必ずAIが作ってきた資料にはファクトチェックをかけることを念押しでやります。
ただし、、、、ファクトチェックもまた嘘
「これで完全にできました」とか言ってるんですけど、これがまた曲者で、そのファクトチェックもまた嘘なんです。
どういうことかと言うと、ただ単にその論文が存在するということだけをファクトとして持ってきていて、内容と資料の言いたいことの整合性が取れていないことがかなり多い。間違っていることもあります。
それでもAIは素晴らしい武器
だけどすごく優れているのは、こちらが言ったことに対してそれを具現化してくれる力に関しては、これはもう過去にないくらいの素晴らしい武器だと思います。
これから人類はAIと一緒に何かをしないといけない。
だからこそ基本姿勢として、AIは必ず嘘をつくと心得る。こちらが仮説を持って「本当に合ってるのかな」と疑いの目を持たなきゃいけないんです。
AIとの協業プロセス
何度も何度も、時には:
- 「この引用文献、本当に合ってますか?」
- 「この引用文献とこの文章、整合していますか?」
- 「この内容に関して、この文献はどこから引っ張ってきたんですか?」
そんなようなことをひたすら聞いていくわけです。そうやってブラッシュアップしながら、1つの良いものを作っていく。
成功のポイント
そして大事なのが一次情報。やっぱりデータを持っておくこと。
指示だけで「これ作って」って言うと、ものすごく修正が面倒くさい。だからこそ:
**仮説を立てる** ── 自分が表現したいものの仮説を立てる
**スタイルを決める** ── どういうスタイルで作って欲しいかを決める
**一次データを添付** ── 参照する一次データはどこなのかをしっかりと添付する
**ディープリサーチ** ── それに整合性のある論文を引っ張ってきてもらう
**ファクトチェック** ── その論文のファクトチェックを行う
**疑いをかける** ── 実際に作ってもらった資料にさらに疑いをかける
**ブラッシュアップ** ── そしてブラッシュアップをする
そんなような感じで会話しながら、どんどん良い資料を作っていく。これがコンフィデンスマンであるAIとの協業の仕方なんだと思います。
バージョン25までの道のり
結果、そうやるとバージョンはどれくらいまで行くかと言うと、今回作った資料はバージョン25までかかってます。そのくらい修正をかけるんです。
そうしないと、人に見せるときにとんでもない嘘データをそのまま出すことになる。
とにかく信用こそがこの世界で大事だし、これからもっとそれが大事になってくる。データがたくさん世の中にあるから、もっともらしいことを平気で言ってくるので、それに騙されないように。
そもそも自分がやりたいことって何かという仮説を考える力は絶対に必要だなと、AIを使いながら資料作りをして感じたことであります。
クリティカルシンキングの実践
なので、楽しいAIとの協業の仕方をすると、これってクリティカルシンキングそのもの。
物事を疑い、正しいところに導く考え方。ただ単に与えられた主張を飲み込むのではなくて、しっかりと考えるということが自然と身につくのが、AIとの協業の本当の価値なんだと思います。
